高利回りが期待できる「カンボジア」…投資の注意点
直近の成長率でみると、アセアンといっても、シンガポールや産油国であるブルネイを除き、2000年代の早めから注目され発展を遂げてきた、マレーシア、タイ、インドネシア、フィリピンと、その次と目されているベトナム、ラオス、カンボジア、ミャンマーと、大きく2分されるでしょう。
前者は高成長から安定成長に移行しているので、投資においてより高利回りを望むのであれば、後者の国々に注目するのもひとつの手です。
たとえばカンボジア。長い内戦の影響もあり、外資はほとんど入ってこなかった国ですが、最近は政情も安定してきたこともあり、海外からの投資マネーの流入が拡大しています。
一般の投資家であれば、不動産投資が選択肢のひとつになるでしょう。ただカンボジアの場合、内戦で法律関連の多くが消失し、一から法整備されている最中。投資を行うには、まず業者が現地をどれほど知り尽くしているかが重要です。
またカンボジアでは憲法上外国人、外国法人による土地の所有が認められていません。コンドミニアムなどの区分所有は法改正により、地上階および地下階を除き、外国人による所有が認められるようになりました(当該建物の総専有面積の70%が上限)。
ちなみにカンボジアの民法関連の不動産登記法は、2013年に施行されましたが、日本が起草を支援しています。そのため制度の枠組みは日本と似ています。しかし省令と実務の運用については、まだ乖離があるようです。
アセアンにおいて、これからの成長が期待される国々は、大きなリターンが期待される一方、リスクも大きいことは当然のことと捉えなけばなりません。そのリスクを許容できるか、できないか、まずはその判断が投資への第一歩になります。
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