税務署は見ている!「住宅ローン返済の肩代わり」に潜む「税務調査リスク」 ※画像はイメージです/PIXTA

住宅ローン返済の肩代わりや資金援助は贈与税の対象となり、資金援助を受けた人(受贈者)が贈与税の申告手続きをしなければなりません。贈与税は申告漏れが多い税金です。そのため、税務署は不動産購入時からローン返済するまでの期間に資金贈与が行われていないかをチェックしています。みていきましょう。

【関連記事】「税務調査官」は何年前の「預貯金通帳」まで調べるのか?

住宅ローン返済に贈与税の住宅非課税制度は利用可?

住宅の購入資金の贈与については、「住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税制度」(通称:住宅非課税制度)を適用することで、最大3,000万円までの贈与が非課税となります。

 

しかし、住宅非課税制度の対象となる贈与は、住宅を購入する際にもらう金銭に限定されており、金銭の用途も住宅購入資金に充てることが要件となっています。

 

住宅ローンの返済の資金援助は金銭ですが、住宅を購入するための資金贈与ではありませんので、住宅非課税制度の特例は適用できません。

ローン返済を肩代わりする…注意すべきこと

子や配偶者のローン返済を肩代わりしたことにより、子や配偶者が税務署から贈与税の指摘を受けるケースがあります。ローン返済の肩代わりをする際の注意すべきポイントは2点あり、贈与税の課税対象となる金額にも気をつけなければなりません。

 

ローン返済は所有者の権利割合に応じて返済すべき債務

不動産の購入金額は、所有権割合に応じた金額を支払わなければならず、頭金とローンの合計金額と所有権割合が一致することが原則です。そのため、所有権割合と購入金額の支払額が異なる場合、支払金額が少ない所有者がローン返済の免除(債務免除)を受けたことになります。

 

なお、債務免除も経済的利益を受けていますので、ローン返済をしなかった部分の金額が贈与税の対象となります。

 

贈与税の対象になるのはローンの返済額ではなくローンの残高

贈与税の課税対象期間は1月1日から12月31日の1年間であり、その期間中に贈与を受けた合計金額に基づき贈与税の計算をします。

贈与財産の種類や用途には制限はありませんので、毎月現金5万円の贈与を受け、そのお金からローン返済に充てても問題ありません。しかし、ローンを組んだ時点から返済していない場合や、今後のローンの返済はすべて肩代わりしてもらう場合には、その時点でローン返済の全額免除を受けたとみなされます。

 

そのため、贈与税の対象となる金額は、年間のローン返済の金額ではなく肩代わりしてもらった時点のローン残高です。

 

【8/18(土)関連セミナー開催】
節税、相続、贈与対策から資産形成まで…10万円から始める不動産クラウドファンディング

相続税を専門に取り扱う珍しい税理士事務所。年間1,500件(累計7,000件以上)を超える相続税申告実績は税理士業界でもトップクラスを誇り、中小企業オーナー、医師、地主、会社役員、資産家の顧客層を中心に、低価格で質の高い相続税申告サービスやオーダーメイドの生前対策提案等を行なっている。各種メディアやマスコミから取材実績多数有り(※写真は代表社員 荒巻善宏氏)。

税理士法人チェスター http://chester-tax.com

著者紹介

連載専門の税理士が解説~すぐに役立つ「相続税対策」実践講座

本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧
TOPへ