米中対立…グローバル視点で選んだ有望銘柄は?
日本に上場している銘柄で注目に値する銘柄について、少し解説していきたいと思います。ちなみに取り上げる銘柄については、基本的に中長期的にBuy&Hold(購入して保有し続ける)する前提となっており、短期的な売買や空売りに関する銘柄選びをしておりませんので、ご了承ください。投資は自己責任でお願いします。
■『米中対立と世界動向の流れ』のテーマ
通信と半導体
通信(5G)関連では、欧米などの西側諸国が、政治的リスクやデータ管理・保護の問題から、今まで傾倒していた中国企業のファーウエイ製品を使用できなくなり、その他の選択肢を模索する必要がある模様。一方で欧州にもエリクソンやノキアなど競合がおり、日系企業の5Gに関する実力については未知数ですが、少なくとも中国企業が独占すると考えられていたパイが空白になったので、日系企業にもチャンスはあると思います。
●NEC(6701)
●富士通(6702)
●アンリツ(6754)
半導体については、2020年9月時点で米政府が、既にファーウエイを、そしてSMICも追加で禁止リストへ掲載を検討しており、半導体設計や製造で大きなシェアを持つ米企業の技術を一部でも活用し両社と取引するには、米政府の事前承認が必要、というルールになっているため、日系企業でも半導体に関する技術を、中国に展開できず、恩恵が受けにくいとは思います。しかし政治リスクが高いために、米政府のルール変更等に注視していく必要があります。その中で下記企業は日本での半導体関連で重要な企業群になります。
●DISCO(6146)
●東京エレクトロン(8035)
●SCREEN ホールディングス(7735)
●アドバンテスト(6857)
●住友化学(4005)
●富士フィルム(4901)
SNS /ネットワーク
米中対立のもう1つの懸念案件である、TikTokとWechatなどSNSに関して、たとえ米政府が使用制限を掛け、日本もその動向を追随したとしても、直接的に恩恵があるSNS/ネットワークの日系企業は少ないと思います。そこでサイバーセキュリティ(サーバーなどハード、ソフトウエア販売や導入コンサル等)を行っている企業に注目してみました。一方で通信同様、セキュリティサービスの実力や製品力などについては未知数だと思います。
●SBI ホールディングス(8473)とグループ会社
●ソフトバンクグループ(9984)とグループ会社
●GMO インターネット(9449)とグループ会社
●ソリトンシステムズ(3040)
●トレンドマイクロ(4704)
●ソースネクスト(4344)
金融
米中対立において、米国側が多く恩恵を受けるとみられる金融ですが、こちらも米金融企業と同じように恩恵を受ける日系企業はかなり少数だと思います。
一方で、中国政府が始める『デジタル人民元』という政策と親和性が高いのが、ビットコインなどに代表される暗号通貨だと思います。日本で事業を行っている暗号通貨取引所は、安全性の問題やマネーロンダリング懸念などありますが、一連の事件を通じて当局の監視も厳しくなっており、以前よりは上記問題に対して対策ができていると思います。下記企業群の子会社に暗号通貨取引の会社があります。
●SBI ホールディングス(8473)
●ソフトバンクグループ(9984)
●GMO インターネット(9449)