(※写真はイメージです/PIXTA)

いつかは住んでみたいと憧れる人も多いタワーマンションですが、災害時の設備不良や住民間の「階層マウント」などの問題を指摘する人も少なくありません。しかし、不動産鑑定士として活躍する三浦雅文氏は、「さまざまなマンションに住んでみたが、タワマンは住みやすい」といいます。都内タワマン暮らしの実態を「居住者の目線」でみていきましょう。

「ウーバーイーツで嫌われる」ほどのセキュリティ

セキュリティ(防犯や防災)が高い

居住者でも入館用のカギを忘れると大変です。管理室や警備室で身分の提示を求められますし、宅配便などの外部者の入館は記帳を求められます。

 

ちなみに、ウーバーイーツで嫌われる施設のひとつがタワマンで、その理由は1軒だけ配達するのにセキュリティを通過する時間がかり、効率が悪いからだそうです。

 

タワマンの構造には制振、耐震、免震の種類があり、地震に強いといえます。ただし、3.11のような強い地震では、長周期振動で高層階は大きくユックリ揺れます。体験したことのない恐怖感ですし、逃げ場がないことへの不安感を伴います。

 

滅多に起こることではありませんが、火災や大きな地震の際はエレベーターが停止することもあります。高層階から非常階段を利用するには体力が必要ですし、また、車いすやタンカは非常階段での使用はできないと想定しておきましょう。

 

共用施設、周辺施設が充実している

 

まず、コンシェルジュ、応接用のラウンジ、飲食と夜景が楽しめるスカイラウンジ、ゲストルーム、ミーティングルームなど共用施設が充実しているタワマンが多いと思います。

 

共用施設の充実度はタワマンの大きなメリットのひとつです。なかには「あったらいいよね」の販売戦略で設置された施設もあります。利用者が少なくムダなスペースとなっている施設の費用対効果は低いと思います。

 

また、使いやすくするために用途を変更しようとすると、「一部の利用者のために高額な改修費を使うのはどうか」と必ず反対が出ますので、簡単に変更はできません。

 

次に、周辺施設では鉄道駅、スーパー、医療や教育施設など、それぞれ住む世代に合った施設が、徒歩圏内にあることはたいへん便利です。

 

また、区内を巡回する路線バスを運行している区も多く、鉄道路線とは別なルートを通りますので、意外に便利です。

 

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