(※写真はイメージです/PIXTA)

小橋友理江医師は、ひらた中央病院の非常勤医師として診療や発熱外来、ワクチン接種などに従事しながら、新型コロナの抗体検査に携わっています。感染力の強いオミクロン株を主流とする新型コロナ第6波において、最も危険に晒されているのはどのような人なのでしょうか? 現場の医師として解説します。

第6波、「最も感染リスクが高い人」は…

結果を見て読者の皆様はどう思われるだろうか。日本では医療者、高齢者、一般の方の順にワクチン接種が進んできたが、一番危険なのは2回目接種から日数がたち、3回目接種をまだ受けることができない方である。

 

たとえば7月に2回目のワクチン接種を受け、接種から6ヵ月がたった高齢者の方がいるとしよう。数字上ではオミクロン株の感染を防ぐ力は10%以下、入院を防ぐ力は50%程度、ということになる。このような状況の方がたくさんおられるのを考えると、恐ろしくなる。

 

いかに免疫力が落ちてきているかは、抗体の値を見ても明らかである。筆者は、福島県の医療法人誠励会、相馬市、南相馬市、平田村からのべ2500人以上が参加してくださっている、福島県立医大が行う継時的な新型コロナの抗体検査に携わっている。抗体の値は、2021年9月の時点で、特に高齢者を中心にすでに大きく低下していた(*2、結果の詳細はHPをご覧いただきたい)。現在2021年12月に行なった検査の結果が少しずつ出始めているが、12月の時点では、9月と比較して抗体の値がさらに大きく低下している。

 

上記の大規模調査を通して筆者は、新型コロナのような緊急事態には、目に見えない脅威を数値として示し、対策について様々な部門や立場の人が意見を交換し、対策を進めていくことが重要だと学んだ。イギリスのレポートも、そのような流れの中で生み出されたものかもしれないと思う。本来であれば国がこのような動きを行う責任があるのかもしれないが、日本は、データや科学に基づいた決定は苦手なのかもしれない。ただ地域自治体レベルだと、行政や医療機関、大学やメディアなどが協力し、数値やデータに基づいた対策を考えていくことは可能だろう。このようなパートナーシップが上手くいくためには、個人的な人脈の力や、共に仕事をしたことによる知識や経験も重要になってくる。

 

第6波で一番の危険に晒されているのは、新型コロナのワクチン接種を行なっていない方は当然だが、ワクチンを2回接種済みの方でも、特に接種から時間がたった高齢者だろう。このような方々に感染が広がり、入院患者が増え、医療が逼迫することが懸念されているのは明らかである。高齢者への3回目接種、筆者も今週から打ち手として参加するが、できるだけ迅速に進めなくてはならない。すでに手遅れとは思いたくない。総力を上げて、3回目接種を迅速に行える体制を後押ししてほしい。

 

*1) UK Health Security Agency, SARS-CoV-2 variants of concern and variants under investigation in England. Accessed 1.16.2022 (https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/1045619/Technical-Briefing-31-Dec-2021-Omicron_severity_update.pdf)

 

*2)

医療法人 誠励会ひらた中央病院 Webサイト(http://www.seireikai.net/)

相馬市 Webサイト(https://www.city.soma.fukushima.jp/shinososhiki/somuka/medical/10823.html?fbclid=IwAR28cbQWk0Ro0ZzQyTnZLKHxodB1NOgmcFhCuLPmxolcs20plAINSPE1F5s)

南相馬市 Webサイト(https://www.city.minamisoma.lg.jp/portal/sections/14/1445/1/1/16559.html?fbclid=IwAR3qhiDs-e0iL6539zMCcrqHJDCXN9vOrcXq5OGoGxnvLnqjULLP6Dl9mn0)

 

小橋 友理江

ひらた中央病院 非常勤医師

福島県立医科大学博士課程(放射線健康管理学講座)

麻酔科医・内科医

 

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