司会に必要なことはNHKの「土曜スタジオパーク」で学んだというビビる大木氏。番組宣伝で登場するゲストにする素朴な質問が視聴者が知りたい、したたかな質問に変わるときがあるという。ビビる大木氏が学んだ誰でもマネできる「質問の極意」を著書『ビビる大木、渋沢栄一を語る』(プレジデント社)で明かします。

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番宣にくるゲストの話を脱線させる質問

ビビる大木:「土曜スタジオパーク」の司会で心がけていたこと
渋沢栄一:人の本質を見抜くには、視て、観て、察することだ

 

「人をしっかりと理解したいと思ったならば、まずはその相手の方をよく知ることだと思う」とは、渋沢さんのお考えです。渋沢さんの人脈ネットワークはすごかったと知りましたが、それは彼のこうした洞察力のなせるワザだったのかと思いました。

 

渋沢さんは、相手の人をよく視て、その立ち振る舞いからわかることがあると言います。それは、外面的な点だと思います。そして、その人をよく観ていると、その方の発言や行動などからその内面もまた垣間見ることは多少できるというのです。これは、「内面」と言えるものでしょう。

 

そして、その人をよく察すると、その人が何を考えて、どう望み、どうすれば喜ぶのかもわかると言います。その方のさらに深い内面が見えてくるというのです。渋沢さんはそうやって人を見抜いたんですね。

 

僕もこのことを知っていれば、NHKの「土曜スタジオパーク」で、ゲストからもっと内容のある話を引き出せたのではないかと思っています。

 

NHKの「土曜スタジオパーク」の司会を僕が務めたのは、2004(平成16)年4月から2017(平成29)年3月までの13年間でした。20代後半から40代に入るまでと、わりと長い期間、司会を務めました。

 

担当になった最初の頃は、御大のアナウンサーが二人いましたので、その方たちが全部を仕切り、僕はその横にいる男アシスタントという感じでした。視聴者の方から見たら、「お笑いタレントが一人横にいます」ぐらいでした。

 

そのうち、先輩アナウンサーたちが番組を抜けていき、だんだん僕が「スタジオパーク」の中で最年長で、長く出演している人になっていきました。

 

司会のコツは、あの番組で学んだように思います。「土曜スタジオパーク」は、高齢者の方たちが気軽に見る情報番組で、NHKでは人気番組です。大河ドラマの再放送の後、午後2時から番組は始まります。特に視聴率が高くなるのは、新しい朝ドラと大河ドラマに出演される俳優、女優の方が出演する回です。

 

毎回ゲストが必ずいました。そのゲストは自分の出演するドラマの話があるから出演されているわけです。宣伝込みでの出演でした。俳優、女優、芸人など番宣で出演していると、どうしても他の番組と話が似てきます。

 

そのとき、「『土曜スタジオパーク』ではおもしろい話をしていた」「他の番組では、してない話をしていたね」と思われることを、僕は目指していました。もちろん、僕も番宣で出た経験がありましたので、出演者の気持ちがよくわかるのです。

 

テレビで何か聞かれたらこの話、この話、この話と、何となく話す内容のパッケージができてくるものでした。事前に、「この話を持って出演すれば、番組の宣伝に関してはもう成立する」という話が出来上がっていくのです。

 

ゲストの方はそうなると、それ以外の話をしなくなります。僕はその話を、「脱線させたい」「はみ出させたい」と思っていました。「何とかそこを崩さなきゃ」と思いながら、僕は話を聞き出します。

 

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    ※本連載は、ビビる大木氏の著書『ビビる大木、渋沢栄一を語る』(プレジデント社)より一部を抜粋・再編集したものです。

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