仕事で移動のタクシー乗車はよいが、自分がプライベートで遊びに行っているのにタクシー移動だと、見られるものを全部見落とす可能性があるとビビる大木氏は語ります。歩くこの大切さとは何でしょうか。ビビる大木氏が著書『ビビる大木、渋沢栄一を語る』(プレジデント社)で明かします。

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無駄がない人生は伸び代をなくす

ビビる大木:還暦になってもぶらぶらする僕でいたい
渋沢栄一:人生は無駄なことで成り立っている

 

僕は20代からの一つの夢がありまして、40歳になってもスヌーピーのTシャツを着て、半ズボンをはいてリュックを背負って遊びに行くことをしたいと思っていました。

 

20代のときのその決意も、40歳の誕生日のときに実行することができました。

 

「大人だからしっかりとしなきゃみたいな、自分からわざと老け込む必要はないかな」と思います。芸能界という世界はみんな若いですし、グッチがミッキーマウスとコラボしていたりするので、そうしたミッキーの服を着ている人はいるはずです。

 

僕の場合はそんなハイブランドでなくてもいいわけで、普通のミッキーのTシャツでもスヌーピーのTシャツでもかまいません。プロレスのTシャツなんかでもOK。そういう服をずっと着たいと思っています。

 

もちろん、仕事上必要であれば、僕はスーツを着ます。仕事ですから。しかし、気持ちとしては、半ズボンをはきたい気持ちを大切にしたいわけです。赤の他人様からしたら、僕のこだわりなどどうでもいいことだと思います。無駄なこだわりです。

 

しかし、「お笑い中間管理職」の僕としては、「無駄がない人生は伸び代をなくす。無駄な時間を、僕たちは大いにつくりましょうよ」と言いたいです。渋沢さんの言葉で言えば、「人生は無駄なことで成り立っている」、だから「心はいつも半ズボン」的な心を持ちなさいとお伝えしたいです。

 

30代初めの頃、「40歳過ぎたら、渋谷とか原宿に興味がなくなるのかな」と僕は思っていましたが、46歳になっても全然変わらずに、原宿にTシャツ姿で行ったりします。若い頃と同じように、渋谷・原宿をぶらぶらしているんです。(※執筆当時の年齢です)

 

僕の娘はまだ5歳ですが、原宿に一緒に古着を見に行ける父親になりたい。僕が還暦のときに、娘は20歳を迎えます。同時に祝う感じです。スヌーピーかミッキーのTシャツを着ていられる60歳、それが似合うオヤジでいたいと思います。

 

芸能界のことを知らない方たちからは、「普段からいい思いをしているんだろ?」と思われがちです。たくさんお金が入ってきて、毎日、おいしいものを食べて、楽しく過ごしていると思われる方がいらっしゃるとすれば、それは幻想です。

 

しかし、テレビを見ていて、そう映るのは仕方がないことです。それはあくまでテレビの印象です。苦労がないと僕たちは残っていけない。そう見えてもいいから、「裏ではちゃんとやらなきゃな」という思いで生きています。

 

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※本連載は、ビビる大木氏の著書『ビビる大木、渋沢栄一を語る』(プレジデント社)より一部を抜粋・再編集したものです。

ビビる大木、渋沢栄一を語る

ビビる大木、渋沢栄一を語る

ビビる 大木

プレジデント社

歴史好き芸人・ビビる大木が、 同郷の偉人・渋沢栄一の遺した言葉を紐解く! 「はじめまして、こんばんみ! 大物先輩芸人と大勢の後輩芸人の狭間で揺れる40代『お笑い中間管理職』の僕。芸人としてこれからどうやって生き…

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