前立腺がん、大腸がんを経験した医師が伝える「健康長寿」の道 (※写真はイメージです/PIXTA)

高知大学名誉教授 (老年病科) 、健康長寿医療センター名誉院長の小澤利男氏。本記事では小澤氏が自身の人生経験をもとに、健康維持のために重要なことは何か、紹介していきます。

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症状は無かったが…「前立腺がん」発覚の経緯

私は七十三歳のときに前立腺がんを、八十九歳で大腸がんを手術しました。前立腺がんでは症状は無く、ただ毎年施行していたPSA(前立腺から分泌される前立腺自然抗原)の値が正常値の4(ng/ml)以下から10に上昇したので精査した結果、前立腺がんが検出されました。

 

悪性度も高いため、地域の病院で手術しました。自分ではもう治癒したと思っていましたが、四年後に右鼠蹊部に疼痛を感ずるようになりました。

 

整形外科で精査の結果、右骨盤の恥骨と仙骨に破壊像が見られ、PSAは45に上昇してがんの再発と分かりました。患部の放射線照射とホルモン療法で、PSAは検出できないほどに低下しました。

 

現在は何も治療を受けていません。前立腺がんは年齢と関係があり、高齢になると大抵の人で検出されます。放置しても支障ないものから、全身に転移して致死的となるものまで色々です。

 

私の陸士時代の区隊長が前立腺がんに罹患し、がんと性腺まで摘出されて大丈夫といわれました。その後両下肢麻痺となり、私の勤務していた病院でがんの再発が脊椎に来ていることが判明、結局亡くなりました。

 

私の二歳年下の弟も罹患し治療の結果、今は元気です。一般には前立腺がんは年齢に関係し、予後がよいものです。がんというと抗がん剤を考えますが、前立腺がんは男性ホルモンを抑制することが第一です。

 

八十九歳の時に大腸がんに罹患し、手術を受けました。幸いに転移はなく、以後順調です。抗がん剤は使っていません。

「かなりのストレスだった」医大勤務時代を振り返る

既往歴で私が問題とするのは、ストレスです。

 

それは高知医大(現高知大学医学部)勤務のときにありました。高知医大は新設の国立大学なので、内科は通常三科です。しかし創設時の平木潔学長は老年病科を創設し、これを第四内科としました。

 

第一内科(京都大学担当:消化器、アレルギー)、第二内科(徳島大学担当:内分泌代謝、腎)、第三内科(岡山大学担当:血液、呼吸器)に対し、老年病科では支持母体の大学はなく、教室員の出身は京大、東大、大阪医大、神戸大、九大などさまざまとなりました。

 

一般に大学病院内科の仕事は、教育、診療、研究です。さらに新設医大ではすべてゼロからの発足ですから苦労が絶えません。私はこれを使命として勤務しましたが、後から顧みて、かなりストレスがあったと思います。口唇ヘルペスがしばしば起こり、時には血尿を来し、悪臭のある鼻汁が出る急性副鼻腔炎に罹患して入院手術を受けました。

 

高知医大を六十四歳で辞職して帰京し、東京都老人医療センター(現東京都健康長寿医療センター)に勤務しましたが、それからは口唇ヘルペスが全く出なくなりました。

「ストレスが全くない生活」はあり得ないけれど…

単純ヘルペスウイルスは脳神経の一つである三叉神経節にとどまり、これを潜伏感染と呼びます。

 

疲労、風邪、ストレス、紫外線、生理などで体の免疫力が下がったときに唇や口の周りにウイルスが移動して発症します。それはストレスの象徴であり、副腎からコルチゾールが分泌されて免疫力が低下します。

 

ストレスが全くない生活はありません。どんな人でも何かしらのストレスがあります。これをうまくコントロールするのが、健康長寿の道です。それには前向きに楽しく生きるという生き方が、最もすぐれた予防法と思っています。

 

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小澤 利男
 

1929年東京都生まれ。 東京大学医学部医学科卒業後、東京大学医学部老年病学教室助教授、高知医学大学(現高知大学医学部)教授、東京都老人医療センター(現東京都健康長寿医療センター)院長を歴任。 主な著者に『老年医学の先駆者たち』『老年医学と老年学』『「長生き病」を考える 老年医学の道を歩んで』『健康長寿を先人に学ぶ』などがある。

 

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