「誰のものかわからない遺骨が」80代・独身女性の緊急事態【成年後見の実例】 (※写真はイメージです/PIXTA)

さまざまな理由により「物事を判断できない方」について、本人の権利を守る援護者を選び、法律的に保護・支援するための「成年後見制度」。認定NPO法人市民後見センターさいたまが執り行った、実際の事例を見ていきましょう。

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「緊急」80代の独居老人女性…認知症が進行していた

■ご本人T様のプロフィール

 

女性、受任時80代、さいたま市在住、独身。レビー小体型認知症。発症年月は不明。専門職で定年まで勤めていたので、経済的には問題はない。ご本人の長姉(独身)と同居していたが、その姉が数年前に亡くなり、それ以降独居生活。

 

自宅とは別の都市に住み、仕事をしていたので、近隣住民との交流はなかったようだ。他の兄弟姉妹は既に亡くなり、親族としては甥姪がいるが、関係は疎遠で、T様の長兄の長男(甲)以外は何十年も関係を持っていない。

 

■受任まで

 

T様が通所していた施設のケアマネさんから、レビー小体型認知症のため、日常生活遂行能力が著しく低下し、生命の危険もあるので、後見人が必要と思われるとの連絡が当NPOにあった。

 

緊急ということだったので、すぐにT様ご本人の現状把握のために面会を設定した。面会後、一人での自宅生活はとうてい不可能であり、緊急に保護が必要と判断されたので、唯一連絡の取れる甥に連絡し、当NPOとの間で見守りサービス契約を即刻締結する運びとした。

 

同時に財産の管理、保全とT様の命を守るため身上保護の必要性を考慮し、甥を申立人として法定後見申し立ての準備を始めることにした。

 

■経過

 

これから、NPOが頻繁にご自宅に出入りすることを考え、ご近所にごあいさつに伺うことから始めた。レビー小体型認知症を発症してから相当な期間があり、近年は独居生活でもあったため、近隣住民にも病気に伴う問題行動が及び、ご近所様たちも、T様の行動が相当気にかかっていたようで、我々が関与することが分かって、ほっとしたようだった。

 

後見申し立ての準備中にご本人が脳出血を起こし、ケアマネさんの緊急対応で即入院した。現金出納の通帳は、ケアマネさんが把握しており、入院費用等の支払いについて全く心配はなかった。経過は良好であったが、自宅での生活は不可能との医師の判断もあり、退院後、即入居できる施設を探した。

 

ご本人が以前から将来的には入居を希望していたという施設に空きがあったので、退院即施設入居の運びとなり、入居準備をして退院の日に備えた。

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