コロナ禍、「おうち時間」の増加で家具や家電など、インテリアにこだわる人は増加傾向にありますが、「本当に自分らしい空間」作りの真髄はどこにあるのでしょうか。本記事では、ライフスタイルショップ「SEMPRE SESIGN」代表取締役会長である田村昌紀氏が、理想的で豊かなライフスタイルについて紹介していきます。

「質の良い暮らし」はすべての感情を受け止めてくれる

「上質な暮らしとはどういうものでしょう?」と尋ねられることがある。暮らしの「質」というものは、一言では言い難い。きっとそれは、朝起きてから寝るまでの日常のなかにあるのだろうと、僕は感じている。

 

例えばコーヒーを飲む、新聞を読む、食事をする、お酒を飲む。これらを心地よく行えることが、質の良い暮らしなのだろうと思う。

 

優れたデザインは、こうした日常の行為をさりげなくサポートしてくれる。あくまでも「使い手が主人公」とばかりに控えめに、しかし使う人の五感に作用しながら、住まう人の生活の質を向上していくのだ。ああ、おいしい。ああ、気持ちいい。生活の折々に声をあげたくなる一瞬があるなら、それは満ち足りた時間を味わっているということだ。

 

もうひとつ、暮らしの質を考えるうえで、ヒントになりそうな話をする。

 

小さな声で歌うほうが、うまく聞こえる気がする。

昨日の晩に、月明かりがこぼれていた。

庭の外は、雨。窓のなかは、晴れ。

泣きたい時は、好きなだけ泣くことにする。

いちばん私を分かってくれている場所。

 

これは、センプレがカタログブックを作ったときに、D-BROSの植原亮輔さんと渡邉良重さんが刷り込んでくれたフレーズだ。カタログブックといっても凝ったつくりで、質感の良いイタリアンレッドのページが挟み込んである。このカタログが青山ブックセンターに並んだ日、デザインの好きなプロやアマチュアがこぞって手にとっていたのを思い出す。

 

この5つのフレーズは、とても感覚的なことだけど、暮らしの本質を突いているといえる。僕たちの日常にはさまざまな出来事があり、喜びも悲しみも等しく訪れる。そのとき、心から笑うことができたか。さめざめと涙を流すことができただろうか。

 

マインドフルネスとは、喜怒哀楽すべての感情を日常のなかでたっぷりと味わうことでもある。生活空間とは、すべての感情をそっと受け止めてくれる場所なのだ。

 

 

田村 昌紀

SEMPRE DESIGN 代表取締役会長

 

 

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本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

本当に必要なものだけに囲まれる、上質な暮らし

田村 昌紀

幻冬舎メディアコンサルティング

25年間、世界中の美しいデザインを追求し、「SEMPRE DESIGN」の田村氏が辿り着いた、長年にわたって愛用できるものに囲まれて過ごす、理想的で豊かなライフスタイルの真髄。

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