特に危険なのは「XXXに脂肪がつくタイプ」の肥満
高血圧、糖尿病、脂質異常症は、健康診断を受けていればわかります。健康診断はがん検診と一緒に市区町村の住民検診で受けられます。また会社員であれば会社が加入している健保組合の健康診断が受けられます。
糖尿病と脂質異常症は、血液検査の数値でわかります。糖尿病は血糖値とヘモグロビンA1c、脂質異常症はHDLコレステロールとLDLコレステロール、中性脂肪の数値で判定します。また血圧は自宅でも測ることができます。
肥満は高血圧、糖尿病、脂質異常症の前段である、メタボリック・シンドロームのリスクを高めます。特にお腹の脂肪がつくタイプの肥満が危険といわれているので、お腹が出ないようにしたいものです。
なお、肥満や糖尿病はがんのリスクを高めることも知られています。肥満から糖尿病を発症する人も少なくありません。がんを防ぐには肥満にならないように体重をコントロールすることが大事です。
がん検診と健康診断を毎年受け、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満を予防、もしくは治療すれば、寿命を延ばす確率はかなり高くなります。
中川 恵一
東京大学大学院 医学系研究科 特任教授