(※写真はイメージです/PIXTA)

実家のマンションで父親が急逝したAさん。その部屋を売ろうと不動産会社へ行くと、事故物件だと言われてしまいます。死因を問わず、人が亡くなった部屋は事故物件になってしまうものなのでしょうか。人が亡くなった部屋の売却で気をつけたいこと、とあわせて、グランドネクスト株式会社代表・小島優一氏が解説していきます。

死因が自殺や殺人でないのに「事故物件になる場合」

◆人が亡くなっても事故物件にならない場合がある

 

マンションなどで人が亡くなっても、すべてが事故物件になるわけではありません。自殺や殺人、火事などによる不自然な死があった場合は心理的瑕疵と見なされるため事故物件になりますが、病死や不慮の事故による死などの場合は、事故物件にならない場合があります。

 

ただし、病死であっても亡くなってから発見まで長期間放置されていたような場合は、心理的瑕疵として告知事項になる可能性が高いです。

 

◆人が亡くなったマンションを売却するには

 

Aさんの実家のケースのように、マンションや家の中で人が亡くなるのは決して珍しいことではありません。

 

人が亡くなったマンションを売却する場合、どうすればよいのでしょうか。また、どのくらいの価格で売却できるのでしょうか。

 

◆事故物件にならない場合の売却

 

Aさんの実家のケースのように、病気や不慮の事故などで人が亡くなった場合は、すぐに発見されたり救急車で搬送されたりすれば事故物件にならないことがほとんどです。

 

その場合は、相場価格とほぼ同額で売ることができるでしょう。ただし、引き渡したあとで、買主が近隣住民から人が亡くなったことを知り、嫌な思いをしたり告知義務違反だと言ってきたりする可能性もあります。売却を依頼する不動産会社には、人が亡くなった事実を伝えておくことをおすすめします。

 

◆事故物件になる場合の売却

 

自殺や事件による人の死があった場合は、心理的瑕疵のある事故物件になることがほとんどです。そのようなマンションを売却する場合は、不動産会社にその旨を伝え、告知事項のある物件として買主を探すことになります。

 

事故物件の場合、事件の内容にもよりますが、相場価格の3割から5割程度の売却額になることがほとんどです。買主の中には、事故物件であっても安ければ購入する人もいます。そのような人が見つかるまで仲介で買主を探すか、後述する買取を利用して安くてもすぐに現売却するかを選ぶと良いでしょう。

 

◆事故物件になるかわからない場合の売却

 

事件性のない人の死であっても、亡くなってから発見までの期間によっては事故物件になり得ます。事故物件になるかどうか判断がむずかしい場合は、まず不動産会社に相談するのがおすすめです。

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