北米ボーディングスクールへの留学…オンライン化進むなか「キャンパス訪問」をするメリット

北米ボーディングスクールへの留学…オンライン化進むなか「キャンパス訪問」をするメリット

2021年に入ってからも新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、多様性を重要視する世界中の保護者が、我が子を通わせたいと注目する「ボーディングスクール」の出願プロセスに変化が出ています。SAPIX YOZEMI GROUPの国際教育事業本部長兼Triple Alpha代表取締役社長の髙宮信乃氏が、オンライン化が加速する時代において、「キャンパス訪問」をすすめる理由は何なのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

「キャンパス訪問」3つのパート

キャンパスを訪問してインタビューを受ける場合、所要時間は1時間半から2時間ほどで、大きくは3つのパートに分けられます。

 

キャンパスツアー:一般的にスチューデントガイド (在校生、1~2人) がキャンパスを案内してくれます。ツアー後、ガイドは出願者について学校にフィードバックを提供し、その内容は審査に影響するため、ツアー中はガイドと積極的にコミュニケーションを取るよう推奨されます。

生徒インタビュー:20~30分ほどの時間をかけ、Admissions Officerと生徒の間で行われます。生徒の長所や興味関心、入学後どんなことを楽しみにしているか、生徒の夢や目標(それを達成できる環境が整っているか)など、様々な切り口を用いて会話が進みます。

保護者面談:カジュアルな雰囲気の中で行われ、生徒の強みや長所をアピールするだけでなく、入学後に必要と思われるサポートの有無など、率直で透明性のある会話が推奨されます。
 

 

まずキャンパスツアーについて、担当してくれたガイドを含め、ツアー中に会った関係者と連絡先を交換し、訪問後も気軽に連絡を取り合うことが奨励されます。特定の活動に参加したい場合には、時間の許す限り、そのコーチや指導者と話をする時間も設けてくれます。

 

ツアー中、スチューデントガイドには同年代ならではの質問も自由にできる(Kent School)
ツアー中、スチューデントガイドには同年代ならではの質問も自由にできる(Kent School)

 



各校は、生徒のニーズにどのように応えることができるかを真剣にアピールし、お子様の未来を託してもらう場所として生徒自身、そしてご家族に確信を持ってもらえるよう最善を尽くします。 また、授業中の教員と生徒の距離感や信頼関係のあり方、授業や課外活動に熱心に参加する姿勢など、訪問した生徒もコミュニティの雰囲気を肌で感じ、卒業までの3~4年間をその学校で過ごしたいかを評価します。

 

ツアー後の Admissions Officerとの生徒インタビューはフレンドリーな雰囲気のなかで行われ、日本の所謂“面接”という言葉から想像するような堅苦しさはありません。回答に正解・不正解はなく、リラックスをしながら、いかにして“なぜその学校でなければならないのか”を伝えられるかどうかが、鍵となります。

 

最後に保護者面談では、生徒インタビューのフィードバックをその場でもらえることも多く、特に Triple Alphaが同行してこの会話に加わる場合、合否に関して一歩踏み込んだ会話が行われる傾向にあることから、そのフィードバックを参考に、合格率を引き上げるための戦略を立てることに繋がります。

 

ツアーを終えたご家族やガイドを担当してくれた生徒達と話をしていると、訪問してはじめて分かったことが多く、志望順位が大きく変わったという話をよく耳にします。そして best fit の学校選択を実現した生徒の多くがその学校を選んだ理由として挙げるのが、“訪問した時に、コミュニティに溶け込めている自分が想像できたから”という言葉です。

 

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