2021年に入ってからも新型コロナウイルスが猛威を振るうなか、多様性を重要視する世界中の保護者が、我が子を通わせたいと注目する「ボーディングスクール」は、どのような現状なのでしょうか。本記事では米国に本部を置くTriple Alphaスタッフによる取材に基づき、ハワイ現地の最新情報をSAPIX YOZEMI GROUPの国際教育事業本部長兼Triple Alpha代表取締役社長の髙宮信乃氏が解説します。

ボーディングスクール「‘Iolani School」の現状は…

日本人に人気の観光地・ハワイ。急速に進む米国内での新型コロナウイルスのワクチン接種が追い風となり、アメリカ本土からの旅行客を中心に、大通りは活気を取り戻しています。

 

Triple Alphaスタッフは全員、ワクチン接種を終了し、この6月にハワイ州のボーディングスクール「‘Iolani School」を訪問しました。

 

‘Iolani Schoolは、ワイキキ中心部から車で約5分の場所にある、幼稚園から高3生までの生徒約2,100人が在籍する共学校です。

 

バラク・オバマ前大統領が卒業したPunahou Schoolのライバル校とも称され、毎年多くの卒業生をアイビーリーグや Stanford Universityなどの名門大学へ輩出しています。

 

2018年秋には、1959年に廃止されていたボーディング(寮)プログラムを再開し、現在(2020/21年度)は74人の生徒が新設されたばかりの寮で共同生活を過ごしています(寮の定員は112名)。‘Iolani Schoolのモットーは“One Team”。教職員、コーチ、保護者、生徒の間での自己の利益を顧みない、協力と相互支援の精神を表しています。

校内のSullivan Centerには最新設備が完備されている

Triple Alphaスタッフが訪問したのは、卒業式を数日後に控えた6月初め。

 

受付で健康スクリーニングを受けた後、訪問者用のフェイスシールドを受け取ります。このフェイスシールドは、同校でイノベーションとリーダーシップ育成を目的として設立された施設・Sullivan Center for Innovation and Leadership(以下、Sullivan Center)で手掛けられたもので、同校で生産された数千枚のフェイスシールドは、地元はもちろん、ニューヨークやシアトルなどホットスポットの病院に寄贈されました。

 

[図表1]学年別に色分けされたフェイスシールドとそれを消毒するための機械

 

[図表2]学校で実施されたPCR検査結果を分析するための機械や設備も整っている

 

Sullivan Centerには、CAD(Computer-aided design:コンピューター支援設計)やレーザーカッター、3Dプリンターなどのデジタルファブリケーションを用いて「ほとんど何でも作る」ことができるFabラボ、化学や物理はもちろん、ゲノミクスとバイオエシックスもカバーするWetラボを筆頭に、デジタルメディアラボ、リサーチラボ、フレキシブルなプロジェクトスペース、コラボレーションクラスルーム、屋外ガーデンなどの設備が備わっています。

 

[図表3]Sullivan Center内の様子

 

[図表4]屋外ガーデンはサステイナビリティを学ぶ場としても活用される

 

延べ面積約3700平方メートルの施設には、最新機器はもちろん、プロジェクトの一環として製作中のカヤックボートや有人小型飛行機が所狭しと置かれています。

 

[図表5]プロジェクトの一環として制作されている有人小型飛行機

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