テレビ番組の地方ロケで有名な寿司屋の大将は、「まずお前らが食べろ」と番組スタッフに寿司を食べさせたという。「気遣ってくれているのか」と思ったビビる大木氏がその理由を聞くと、大将の返事とは。※本連載は、ビビる大木氏の著書『ビビる大木、渋沢栄一を語る』(プレジデント社、2020年12月刊)より一部を抜粋・再編集したものです。

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「一流のもの」を触れることで分かることがある

道義を忘れ、人間は物欲の奴隷になりやすい
人情の弱点として、利欲の念よりややもすれば富を先にして道義を後にする弊を生じ、過重の結果、金銭万能のごとく考えて、大切なる精神上の問題を忘れて、物資の奴隷となりやすいものである。 
【『論語と算盤』仁義と富貴】

 

■高額の逸品を購入する学び

 

僕の物欲は普通かなと思います。何か特定の物に対する執着は、それほど強くないです。

僕の趣味は広く浅いので、いろいろな物を購入します。スニーカーに興味があるし、Tシャツにも興味があれば、歴史や洋楽ロック、プロレスにも興味があるので、書籍やCDを買います。小説も読むし、マンガも買うし、プロレス人形も買う、その程度です。

 

その程度と言いながら、けっこう物が増えるので、ワイフからは「いらないものを捨てれば」と言われました。この自粛期間中、家の整理をして、自分のものを断捨離しました。断捨離をしながら、25歳くらいのときに、芸人の先輩に言われたことを思い出しました。

 

その先輩はいい腕時計をしていました。100万円するような腕時計です。100万円あったら、車は買える、他のものも買える。当然、先輩はそれを買えるぐらいの収入があったから買ったわけです。

 

僕はその先輩に、「そんな高い腕時計をどうして買ったのですか?」と聞きました。先輩は、「おまえ、良いモノをちゃんと買う経験しろよ」と言ったのです。「購入することで見えてくるものがある。勉強できることがあるから、良いモノはちゃんと知っておけ」と…。

 

一流のものに触れることで、何か幅が出るんです。そこで見えてくるものがあります。

 

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