「深夜24時まで営業」する居酒屋を訴えたい【弁護士が解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

地下1階・地上1階に店舗部分のあるマンション。騒音などを理由に「午後10時以降の営業禁止」を求めたら認められそうなものですが、裁判で否定された事例も存在します。許容のラインはどこにあるのでしょうか。香川総合法律事務所・代表弁護士の香川希理氏が解説していきます。 ※本連載は、書籍『マンション管理の法律実務』(学陽書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

【関連記事】「民泊をやめてもらいたい」管理組合の切実…平穏な生活に陰り【弁護士が解説】

迷惑…マンション下層階で「深夜まで居酒屋営業」

**********

当マンションは地下1階、地上10階建てで、従来から、地下1階および地上1階が店舗部分になっています。店舗部分に関しては、管理規約において営業は22時までと定めています。近隣の店舗もほとんどが22時に閉店しています。

 

ところが、1ヵ月ほど前から、店舗部分区分所有者が業種を変更して深夜24時まで営業している居酒屋を始めてしまいました。同区分所有者に対して、どのような措置がとれるでしょうか。

**********

 

区分所有法57条に基づく差止請求

 

管理規約等の定めに違反し営業している場合は、当該営業が共同利益背反行為(法6条1項)に該当するとして区分所有法57条に基づく差止請求が考えられます。

 

管理規約等において違反行為である旨の定めが無い場合においても、共同利益背反行為に該当するような行為については同条に基づく差止請求が可能です。

 

この点、共同利益背反行為に該当するかについて裁判例は、「共同の利益に反する行為にあたるかどうかは、当該行為の必要性の程度、これによって他の区分所有者が被る不利益の態様、程度等の諸事情を比較考量して決すべきものである」としています【東京高判昭和53・2・27下民集31・5~8・658]。

香川総合法律事務所 代表弁護士 マンション管理士

2010年弁護士登録。2013年香川総合法律事務所設立。明治大学法学部卒業、立教大学大学院法務研究科修了。
マンション管理士・管理業務主任者資格保有。
東京弁護士会マンション管理法律研究部、東京弁護士会業務改革委員会に所属。

大手マンション管理会社の顧問弁護士を多数務めるなど、マンション管理関係の事件対応に特に強みを持ち、月間100件以上のマンション管理案件の相談を受けている。

著者紹介

連載迷惑行為事例をもとに解説「マンション管理の法律実務」

トラブル事例でわかる マンション管理の法律実務

トラブル事例でわかる マンション管理の法律実務

香川 希理

学陽書房

【マンショントラブルの法的対応が、具体的な事例からわかる!】 専門性の高いマンション管理の法的トラブルは、意外な落とし穴が数多く存在します。 実務経験の豊富な著者が、初任者がつまずきやすい論点もやさしく解説。 …

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

登録していただいた方の中から
毎日抽選で1名様に人気書籍をプレゼント!
会員向けセミナーの一覧