前門の虎、後門の狼

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物価上昇、引き続きインフレに備えて

テクノロジー・セクターにとっては、インフレや長期金利の上昇が「前門の虎」、利上げが「後門の狼」と考えられます。

 

米連邦準備制度理事会(FRB)が先週20日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、各地区で物価の著しい上昇が報告されました。

 

また、FRBのパウエル議長は、22日に開かれた討論会で「リスクは、より長く、より持続的なボトルネックに、すなわち、より高いインフレに傾いている」「供給制約と高まったインフレは、以前の予想よりも長く、そして来年にかけてもしっかりと続く可能性がある。賃金への上昇圧力も同様だ」と述べました。

 

ただし、同時に、「テーパリングを始める時期だが、利上げの時期ではないと私は考えている」「忍耐強く、労働市場が回復するのを待つことができると我々は考えている」と述べました。

 

資産を預かる側としては引き続き、インフレに備えるポジションが必要になるように思えます。

10年金利はいつ2%まで上がっても不思議ではない

FRBがインフレを許容するならば、彼らは同時に長期金利の上昇も幾分許容する覚悟を持っていることになります。

 

その長期金利の水準については引き続き、名目経済成長率を下回る水準に(事実上)誘導することで、政府債務残高(GDP比)を持続可能にしていくor減らしていくと思われます。米国の連邦政府債務(GDP比)は、第2次大戦時並みの高水準であり、(政府の一部門である)FRBにとって最大の課題のひとつです。

 

9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)によれば、来年2022年の名目経済成長率は少なくとも「5%」を超え、2023年も「4%」を超える見通しであることから、「2%程度の10年国債利回り」であれば、FRBにとっては十分に許容可能であり、10年金利は2%程度までなら、いつ上昇しても不思議ではありません。

 

[図表1]米国の名目経済成長率と10年国債利回り
[図表1]米国の名目経済成長率と10年国債利回り

 

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フィデリティ投信株式会社
マクロストラテジスト

大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了後、農林中央金庫にて、外国証券・外国為替・デリバティブ等の会計・決済業務および外国債券・デリバティブ等の投資・運用業務に従事。

その後、野村アセットマネジメントの東京・シンガポール両拠点において、グローバル債券の運用およびプロダクトマネジメントに従事。

アール・ビー・エス証券にて外国債券ストラテジストを務めた後、2013年にJ.P.モルガン・アセット・マネジメントに入社、2019年同社マネージング・ディレクターに就任。ストラテジストとして、個人投資家や販売会社、機関投資家向けに経済や金融市場の情報提供を担う。2020年8月、フィデリティ投信入社。

著者紹介

連載フィデリティ投信のマクロストラテジストによる「マーケット情報」

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