本記事は、フィデリティ投信株式会社が提供するマーケット情報『マーケットを語らず』を転載したものです。※いかなる目的であれ、当資料の一部又は全部の無断での使用・複製は固くお断りいたします。

テクノロジー・セクターには「一難去ってまた一難」

今後を考えると、FRBは、
1.金融市場の織り込みに沿うように早期の利上げを行っていくか、
2.長期の期待インフレ率が数年程度、現状の2.5%付近に留まることを見届けるか
のどちらかになります。

 

FRBが、1.利上げを積極化する場合には、インフレ期待が抑制され、イールドカーブはフラット化し、長期金利は上昇しにくくなりますが、利上げ局面では通常、PERには低下圧力が生じます。

 

[図表3]S&P500の12ヵ月先予想PER(株価収益率)
[図表3]S&P500の12ヵ月先予想PER(株価収益率)

 

反対に、2.利上げを待って、インフレを放置する場合には、長期金利に上昇圧力が生じます。

[図表4]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米インフレ連動債市場の期待インフレ率との相関係数(直近52週)
[図表4]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米インフレ連動債市場の期待インフレ率との相関係数(直近52週)
[図表5]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米10年債利回りとの相関係数(直近52週)
[図表5]先進国株式の業種別相対リターン(対先進国株式全体)と米10年債利回りとの相関係数(直近52週)

 

いずれの場合にも、景気の拡大とともに業績は伸び、株価は絶対値ベースでは上昇すると見られますが、レラティブ・バリューで考えれば、(1.PERが相対的に高く、2.期待インフレや10年金利と逆相関の)テクノロジー・セクターはアンダーパフォームする可能性があるでしょう。

 

テクノロジー・セクターにとっては、インフレや長期金利の上昇が「前門の虎」、利上げが「後門の狼」と考えられます。

 

 

重見 吉徳

フィデリティ投信株式会社

マクロストラテジスト

 

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