不動産を活用すれば、資産を守るだけでなく、子孫のために資産を増やすことも可能になります。本連載では、不動産を活用して子孫に資産を残すための仕組みを紹介していきます。

不動産は何もしなければ「負の資産」になることも

不動産はうまく運用すれば安定的に収益を上げ続けてくれるものですが、ただ、所有しているだけでは出費ばかりがかさむ負の資産です。

 

土地の場合には、何の収益も生まないのに税金を払う必要がありますし、建物があったとしてもきちんと賃料が入るように運用、管理されていなければ、維持管理に収益以上の出費がかかることもあります。負の資産ともいえるでしょう。

 

その負の資産をどのようにプラスに転じさせ、かつ持続させていくか。この2点を考えることが、30年後も子孫が富裕層でいられるためには必要なことです。

人が手掛けていないビジネスにチャレンジする

まず、マイナスをプラスに転じさせるためには他にないビジネス、サービスを考える必要があります。日本のような成熟した社会では、人と同じことをやっていては儲かりません。多くの物件、サービスがあるなかから、消費者は価格で物件、サービスを選ぶことになるため価格競争に陥りがちです。しかし、これがうまくいかないことは飲食業などを見れば分かります。

 

競合他社の多い飲食業界では1社が価格を下げると、それに追随する企業が出て価格競争が始まるのはよくあることです。過去には牛丼、ハンバーガー、コーヒーその他、いろいろな価格合戦がありました。その結果、どうなったかといえば価格競争に参加した企業の多くは疲弊し、収益を減らし、なかには業績が悪化、倒産にまで追い込まれた企業もあります。価格競争では資金力のある大きな会社が有利ですし、有利になったところで、売値を下げているのですから収益は上がりません。

 

そんな無駄で、収益を食い潰すような競争に参加するよりは、他の人が手掛けていないビジネスにチャレンジするほうが賢明です。安易に他の人と同じような過当競争に参戦する必要はないのです。

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    本連載は、2015年1月23日刊行の書籍『大増税時代に資産を守る富裕層の不動産活用術』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。本書を利用したことによるいかなる損害などについても、著者および幻冬舎グループはその責を負いません。

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    磯部 悟

    幻冬舎メディアコンサルティング

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