四角い土地でも評価減の可能性…税理士が解説する「不整形地の相続税評価方法」 ※画像はイメージです/PIXTA

相続した土地は、形状によって「不整形地補正率」という補正によって土地の評価を下げられる可能性があります。見た目が四角い形状で不整形とは考えづらい土地でも、少しのゆがみにより不整形地補正率を使った補正ができるケースもあります。そこで今回は不整形地補正率の評価方法について解説していきます。

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大部分の土地は「不整形地補正率」で評価を下げられる

不整形地補正率は土地のゆがみにより評価を下げるための調整率

土地は必ずしも[図表1]の土地Aのような正方形や長方形の整形地であるとは限りません。中には、[図表1]の土地Bのようにゆがんだ形の土地もあります。

 

このような不整形地は整形地に比べて宅地としての利用価値が低いと考えられることから、相続税の評価をする際には、不整形地補正率を使って土地の評価を下げることが可能です。

 

[図表1]整形地と不整形地

 

また、見た目が四角い形状で不整形とは考えづらい土地でも、少しのゆがみにより不整形地補正率を使った補正ができるケースもあります。たとえば、[図表2]の土地Cのように、道路に斜めに接しているような場合などです。

 

[図表2]見た目が四角い形状の不整形地

不整形地補正率により最大40%土地の評価が低くなる

不整形地補正率は、地積区分かげ地割合の2つによって定められています。

 

不整形地補正率の調べ方を、ステップ別に説明します。

 

STEP1.地積区分の判定

地積区分は、[図表3]の地積区分表のとおり、地区区分ごとに面積に応じてA、B、Cの3段階で定められます。対象の土地がどの地区区分に該当するかは、路線価図表から確認することができます。

 

国税庁 財産評価基本通達 地積区分表
[図表3]地積区分表 国税庁 財産評価基本通達 地積区分表

 

平成19年1月1日以降、ビル街地区の土地は不整形地補正率による補正はできなくなりました。したがって、地積区分表にはビル街地区の記載はありません。

 

STEP2.かげ地割合の判定

かげ地割合を調べるには、まず初めに不整形地を囲む長方形の土地を想定します。これを「想定整形地」といいます。

 

想定整形地をとる場合は、[図表4]のように、道路に面する最小面積の長方形(正方形)になるようにします。

 

ここで注意が必要なのは、想定整形地は道路に対して垂直になるようにとる点です。[図表4]の土地Cでは、左側の想定整形地の取り方が正しく、右側の取り方は誤りとなります。

 

[図表表4]不整形地と想定整形地

 

不整形地の面積が想定整形地の面積から10%以上欠けていれば、不整形地補正率で減額ができます。不整形地の面積が想定整形地の面積に対して欠けている割合を「かげ地割合」といい、次の算式で計算します。

 

かげ地割合= (想定整形地の面積-不整形地の面積)÷想定整形地の面積

 

不整形地補正率は[図表5]に示すとおりです。普通住宅地区の500㎡未満の土地(地積区分A)でかげ地割合が65%以上の土地では、不整形地補正率は0.60となります。

 

不整形地を使った補正は整形地であるとした場合の価額に不整形地補正率をかけるため、不整形地補正率が0.60であれば評価は40%下がることになります。

 

国税庁 財産評価基本通達 不整形地補正率表
[図表5]不整形地補正率表 国税庁 財産評価基本通達 不整形地補正率表

想定整形地の取り方を間違えるとその後の計算も全部間違える

先ほどの「STEP2.かげ地割合の判定」の項目でもお伝えしたとおり、想定整形地の取り方は間違えやすい場合があります。

 

想定整形地の取り方を間違えると、かげ地割合は誤った数値が計算されます。誤ったかげ地割合をもとに不整形地補正率を参照すると、土地の評価計算を誤り、最終的には相続税の金額計算も間違えることになります。

 

想定整形地の取り方は、ここで紹介した以外にもさまざまな考え方があります。判断に迷う場合は、財産評価に詳しい税理士など専門家に相談するのがよいでしょう。

 

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税理士法人チェスター http://chester-tax.com

著者紹介

連載専門の税理士が解説~すぐに役立つ「相続税対策」実践講座

本連載は、税理士法人チェスターが運営する「税理士が教える相続税の知識」内の記事を転載・再編集したものです。

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