腎臓病患者「何を食べたらいいんですか」涙の質問へ意外な回答【医師が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

慢性腎臓病(CKD)が悪化すると、透析治療が始まります。悪化を防ぐには病院での早期治療だけでなく、ご自身での対策も必要です。「腎不全」の予防について、南青山内科クリニック院長の鈴木孝子氏が解説します。

 

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「たんぱく質」に注意すべきワケ

CKD(慢性腎臓病)を悪化させないためには、もちろん、早期のうちから治療を開始することが重要ではありますが、それだけでは進行を食い止めたり、遅らせたりすることは困難です。

 

CKDを含む生活習慣病は、「生活習慣」と名前につくくらいですから、日常生活を改めないと、薬などによる医療機関の治療効果が十分に得られません。「医者にかかっていれば、家では今までどおりにしていても大丈夫」というわけにはいかない、ということです。

 

腎不全にならないためには、腎臓をいたわり糸球体が働きやすいようにすることが大事です。

 

腎臓は体から出た不要物を回収する臓器ですから、その不要物を減らして腎臓の負担を減らしてあげるよう気をつけなければなりません。

 

では、どのようにしたら不要物を減らすことができるのでしょうか?

 

私たちが毎日の食事で摂っている栄養素のうち、たんぱく質は、体内でエネルギーや体をつくる材料として使われたあと、“燃えかす”として尿毒症のもとになる物質ができてしまいます。

 

したがって腎臓の負担を減らすには、たんぱく質の摂り方に注意をしなければなりません。

 

それに加え、脂肪と炭水化物でエネルギーを確保することも大事です。なぜかといえば、エネルギーが不足すると、人の体はたんぱく質を燃やしてエネルギーにするからです。

 

つまり、エネルギーは確保しつつ、低たんぱくを心掛ける、これにより尿毒症のもとになる物質を減らす、というのが腎臓への負担を減らす原則となります。

 

ただし、糖尿病性腎症の場合は、炭水化物(糖質)が体にだぶついているわけですから、糖質の量にも気をつけなければなりません。さらに、肥満の人の場合はエネルギーそのものが過多になっているので、カロリー制限も必要となってきます。

 

ただし、これらはあくまでも「原則」であり、実際には患者さんの原疾患や体格、それまでの食生活などを考慮し、一人ひとりに合ったオーダーメイドの食事指導がなされるべきと私は考えています。

南青山内科クリニック 院長 医師

1992年3月、長崎大学医学部医学科卒業。
東京大学医学部附属病院、小平記念東京日立病院、社会保険中央総合病院で勤務。
2000年3月に東京大学大学院医学部医学系研究科内科学専攻博士課程修了。
高島平中央総合病院腎臓内科部長、森山リハビリテーション病院腎臓内科部長を経て、
2007年4月より駒込共立クリニック院長。
2011年6月に南青山内科クリニックを開業。

著者紹介

連載「生涯現役」をかなえる在宅透析

※本連載は、鈴木孝子氏の著書『「生涯現役」をかなえる在宅透析』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

「生涯現役」をかなえる在宅透析

「生涯現役」をかなえる在宅透析

鈴木 孝子

幻冬舎メディアコンサルティング

わが国で透析といえば一般的に、医療機関に通って行う「施設血液透析」のことを指します。 実際に9割の患者がこの方法で治療を受けています。しかしこの方法は、人間らしい生活が奪われるといっても過言ではなく、導入直後は…

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