「老健」「療養病床」「療養病床」の特徴を解説
介護老人保健施設(老健)
介護老人保健施設(老健)は、病院から退院して在宅復帰を目指すときに、心身のリハビリや医療的ケアを提供する施設です。要介護1から入所可能であり、基本的に3~6ヵ月で退院します。
リハビリは、全体的に週2回のところが多いですが、入所し始めた最初の3ヵ月程度なら、希望すれば週に3回提供してくれる施設もあるようです。医師、看護師のみならず理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリ専門職が常駐しているため、在宅復帰を希望されている方にはおすすめの施設です。
一方、薬の服用については、医療保険が適用される薬は一部にかぎられていますので、施設によく確認しておきましょう。
介護療養型医療施設
介護療養型医療施設(療養病床)は、介護度が重度の高齢者向け施設です。食事や入浴などの日常生活ケアだけでなく、しっかりした医療的ケアを受けることができます。
100人の入所者に対し医師が3名常勤しているだけでなく、看護師や介護士も他の施設に比べ多く配置されているため胃ろう、痰の吸引、カテーテルなどの医療的ケアが必要な方には安心です。逆に、生活支援や医療ケア以外の活動(レクリエーションなど)は期待できません。特養が「生活支援」、老健が「リハビリ」ならば、こちらはまさに「医療的療養」を目的とする方に最適といえます。
介護医療院
介護医療院では、生活支援だけでなく、日常的な医学管理、看取りやターミナルケアを行います。長期的に医療・介護のそれぞれにニーズのある高齢者向け施設です(2024年3月には介護療養型医療施設が廃止予定とされ、国から介護医療院への業態変換を求められています)。
また要介護1から入所でき、Ⅰ型とⅡ型にわかれます。Ⅰ型は介護療養型医療施設に相当する重篤な身体疾患を有する人向け、Ⅱ型は介護老人保健施設に相当する比較的容態が安定した人向けとなっています。
河北 美紀
株式会社アテンド 代表取締役
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