責任のなすり合い、飛び交う怒号…「会社存続の危機」に社長が下した決断【物流のケーススタディ】

責任のなすり合い、飛び交う怒号…「会社存続の危機」に社長が下した決断【物流のケーススタディ】
(※写真はイメージです/PIXTA)

コロナ禍により人々の消費行動が大きく変化するなか、企業においても柔軟な対応が求められています。今回は、自社の急成長に伴い新たなシステムを導入が必要となったある企業の事例から、経営者に求められるリーダーシップと、SCM(サプライチェーン・マネジメント)の重要性を見ていきます。

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変容のリーダーシップを発揮し、SCM改革を成功へ

「SCM(サプライチェーン・マネジメント)」:原材料の調達から生産・流通を経て消費に至るまでのプロセスの中で商品や物資の最適な供給を管理するための経営手法

 

米国の経営コンサルタントであるトム・ピーターズが、著書『エクセレントカンパニー(英治出版)』のなかで、リーダーシップについて以下のように述べています。

 

「リーダーシップとは、会社のなかで物事が横道にそれたときに姿を現し、うまくいっているときには姿を隠しているものである」

 

リーダーの仕事とは、組織をつくり上げることであり、人と技術をうまく活用して、革新的で永続的な価値をつくり上げることです。そのためには、人の話を注意深く聞き、励ましの言葉を頻繁に掛けて、その言葉を信頼できる行動で裏付けてあげることが大切です。

 

組織に変容をもたらすリーダーシップとは、価値観を高め、次にそれを守り通すことです。ここで少し、「価値観」について考えてみたいと思います。

 

「価値観を高める」とよくいいますが、価値観とはいったいどんなものでしょうか。ある分野で「一番になる」ことかもしれません。マクドナルドのレイ・クロックのように「ハンバーグを挟むあの丸いパンに美を感じる」ことかもしれません。IBMのトーマス・J・ワトソンのように「個々人を尊重する」ことなのかもしれません。アマゾン(Amazon)のジェフ・ベゾスのように「顧客至上主義」もそれに含まれるでしょう。

 

こうした考えを信じ、実践する企業では、常に「変容」が生まれているのです。

 

[図表1]変容のリーダーシップ

 

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※本連載は、東 聖也氏の著書『WMS(倉庫管理システム)で実現する中小製造業の物流DX』(幻冬舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

WMS(倉庫管理システム)で実現する中小製造業の物流DX

WMS(倉庫管理システム)で実現する中小製造業の物流DX

東 聖也

幻冬舎

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