「ささやかだけど盛大な人生」を愛している
▼枯れる人=自分の人生を愛せない
私が兄のように慕う人が先日、奥様(享年66歳)を亡くしました。
約2年に及ぶ闘病生活の末に息を引き取ったそうです。
亡くなる直前に旦那が奥様に「今までの人生でなにが楽しかった?」と聞いたら、「全部……」との答えが返ってきました。
その時、旦那は生まれて初めて涙が前に飛ぶということを知ったそうです。
私もこの話を聞きながらもらい泣きをしましたが、人生ってささやかな様で実に盛大である! と心に大きく響くものがありました。
素晴らしきかな人生! です。
不思議な感覚かも知れませんが、自分が魂になったイメージで今を頑張る自分に話しかけてみてください。
私なら、まずは「あなたは私のかけがえのない存在だよ。私にはあなたしかいないよ」って語ります。
たくさんの思い出があるね。
いろんなところに行ったし、いろんなことを一緒に体験したね。
よく笑ったし、よく泣いたもんだ。
本当にありがとう。ありがとう。
もし生まれ変わっても、またあなたに逢いたいよ。
また一緒に生きようね。
こんな自分との対話がありありと思い浮かびます。
自分で自分が愛おしくて仕方ない気持ちになります。
江戸時代の平均寿命から考えると50歳なら長生きの部類かも知れません。
あの昭和の大スター、石原裕次郎さんも美空ひばりさんも奇しくも52歳でこの世を去っています。
生老病死は怖く、つらいものですが、そういう意味ではここまで生きてきたのだから、かなり「生」を味わってきたものです。
本当に良く頑張っている自分がいます。
それぞれの生き様はきっと必ずこの宇宙に刻まれていると思います。
誰の人生も「ささやかだけど盛大な人生」なのです。