3―新型コロナワクチンの接種意向とインフルエンザワクチンの接種者割合
1.新型コロナワクチンの接種意向
2021年の調査で、新型コロナワクチンの接種意向は、「ワクチンは今のところ打つつもりだ(すでに打った)」に「あてはまる」と回答したかどうかで計測した。回答の分布は図表1の通りで、回答者のうち27.5%が「あてはまる」と回答した。
2.インフルエンザワクチンの接種割合
2020年調査で、普段からインフルエンザの感染症対策として「予防接種をしている」に、「あてはまる」と回答したかどうかで計測した。回答の分布は図表2のとおりで、2020年調査と2021年調査の両方を回答した4,451名のうち24.3%が「あてはまる」と回答した※。
※ 2020年調査のみ回答している人も含めた回答者全体(N=6,485名)のインフルエンザワクチンの接種割合は、24.1%であり、2021年調査も回答した4,451名の接種割合と大きな差はない。
4―調査時点の「アナフィラキシーショック」への注目状況
本WEBアンケート調査の調査期間は2021年2月27日~3月25日と、比較的長期にわたっていることが特徴である。2021年調査の調査期間中も、ワクチンに関する情報が日々報じられており、3月5日には、厚生労働省が、国内で初めてとなる新型コロナワクチンによるアナフィラキシーの事例を公表した※。
※ 朝日新聞デジタル(2021年3月5日)「アナフィラキシーを国内で初確認ワクチン接種後にせき」(https://www.asahi.com/articles/ASP357G4WP35ULBJ019.html)
さらに、3月6日には2例目※1、3月7日には3例目の事例が公表され※2。このことは人々の「アナフィラキシー」への注目を高めたと考えられる。
※1 読売新聞デジタル(2021年3月6日)「国内2例目、ワクチン接種の20代女性にアナフィラキシー」(https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210306-OYT1T50286/)
※2 日本経済新聞(2021年3月7日)「アナフィラキシー国内3例目新型コロナワクチン」(https://www.nikkei.com/article/DGXZQODG0738G0X00C21A3000000/)(https://www.yomiuri.co.jp/medical/20210306-OYT1T50286/)
これを示すのが図表3である。図表3は、Googleトレンドによる、「アナフィラキシー」の語の“人気度”の、調査期間中の推移を示したものである。“人気度”は、期間中の最高値を100とした相対的な検索インタレスト(「Google検索で行われたすべての検索数に対してそのキーワードが占める割合」※)で示される。
※ Google広告ヘルプ「変化の激しい環境においてマーケターに役立つGoogleトレンド」https://support.google.com/google-ads/answer/9817630?hl=ja(202年8月3日アクセス)
50の場合は最高値に比べて“人気度”が半分であることを示す※。つまり、この人気度は、「アナフィラキシー」の語への注目の高さを示していると考えられる。
9G oogleTrends(https://trends.google.co.jp/trends/explore?q=アナフィラキシー&geo=JP)
図表3に示された通り、3月5日に国内で初めてとなるアナフィラキシーの事例が公表されて以降、「アナフィラキシー」への注目が高まり、3月10日に最大となり、その数日後に減少していった傾向が見られる。