石橋貴明の「映画の話」にビビる大木が「ツッコミを入れた」ワケ 「渋沢さんの言葉は強く心に響きます」とビビる大木氏。

お笑いの世界にも、お笑いのアシストがあるといいます。しかし、このアシストは芸人にとっての手柄である「笑い」を、他の芸人に譲ることを意味します。渋沢栄一、吉田松陰から学んだものは何か、歴史好きとして知られるお笑い芸人のビビる大木さんが解説します。※本連載は、ビビる大木氏の著書『ビビる大木、渋沢栄一を語る』(プレジデント社)より一部を抜粋・再編集したものです。

見ている人は見ていると考えたら心強い

結末よりも過程が大切である
末期における教訓が尊いというよりは、むしろ生前の行為こそ真に崇敬すべき。
【『論語と算盤』人格と修養】

 

■手柄は譲っても、見ている人は見ている

 

お笑いの世界にも、笑いのアシストというものがあります。しかし、このアシストは芸人にとっての手柄である「笑い」を、他の芸人に譲ることを意味します。僕からすると、痛し痒しでもあります。

 

僕としては、「この時点で自分が笑いをとるよりも、アシストしたほうがより大きな笑いになる」と、とっさの判断でアシストしています。僕の心の中では、渋沢さんや松陰先生が話すように、「あとは誠心誠意、頑張るしかない」という精神論になってきます。

 

ただ、そのあたりの目に見えないものに突き進む感じは、正直、最初の頃は苦しかったです。でも、「この笑いの手柄は自分の手柄だ」と思っています。

 

たとえば、第三者がいて、その人の手柄にしたほうが丸く収まるのなら、「それでもいいかな」と考えるようにもなりました。

 

ただ、アシストした相手が、「いや、これは俺の手柄だろう」と思っていることもあると思います。そのときに、周りで見ていた人たちに、「えっ、あれ、大木だよ」と思ってもらえたら、それでいいかなと思うのです。

 

これもまた僕の仕事の一つだと最近、割り切りました。万が一、周りにそういう理解をしてくれていた人がいたならば、ラッキーと思っています。

 

しかし、「見ていてくれる人はいる」という気持ちを持てると、心強いです。「その手柄はどうぞ」というスタンスでやっていけます。

 

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    1974年9月29日生まれ。埼玉県春日部市出身。1995年、渡辺プロダクションに所属し、コンビ「ビビる」を結成。2002年にコンビ解散、以後ピン芸人としてマルチに活躍中。

    現在、テレビ東京「追跡LIVE!SPORTSウォッチャー」、テレビ東京「家、ついて行ってイイですか?」、中京テレビ「前略、大とくさん」でMCを務める。

    趣味は幕末史跡めぐり。ジョン万次郎資料館名誉館長、春日部親善大使、埼玉応援団、萩ふるさと大使、高知県観光特使など、さまざまな観光・親善大使を務める。

    【主な著書】
    『覚えておきたい幕末・維新の100人+1』(本間康司・ビビる大木著、清水書院)
    『知る見るビビる』(ビビる大木著、角川マガジンズ)

    著者紹介

    連載ビビる大木、渋沢栄一を語る

    ビビる大木、渋沢栄一を語る

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    ビビる 大木

    プレジデント社

    歴史好き芸人・ビビる大木が、 同郷の偉人・渋沢栄一の遺した言葉を紐解く! 「はじめまして、こんばんみ! 大物先輩芸人と大勢の後輩芸人の狭間で揺れる40代『お笑い中間管理職』の僕。芸人としてこれからどうやって生き…

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