(※写真はイメージです/PIXTA)

古いアパートの住人と家主の間には、家賃滞納、立ち退き交渉といったトラブルが残念ながらつきものです。ここでは、「お金があるのに家賃を払わない」高齢者について、OAG司法書士法人代表・太田垣章子氏が解説します。 ※本記事は、書籍『老後に住める家がない!』(ポプラ社)より一部を抜粋・編集したものです。

あなたにオススメのセミナー

    「お金があるのに出さない」高齢者があまりに多い実態

    高齢者になると頼れるのは「お金だけ」と思うのか、私の叔母はお金をティッシュに包んでどこかに隠してしまい「泥棒に入られた」と大騒ぎを繰り返していました。そんな叔母は若い頃、びっくりするくらいお金に頓着しない人でした。

     

    70歳を過ぎ、家中にお金を隠し、外出しても財布にお金が入っているのに出さない、いつもお金でトラブルになる、そんな叔母になってしまったのです。当時まだ若かった私はその真意が分からず、歳をとると人は性格が変わるのかな、その程度にしか考えていませんでした。

     

    ところが賃貸トラブルの現場に身を置くようになると、ここで出会う高齢者も叔母との共通点がたくさんあります。お金があるのにお金を出さなかったり、お金のコントロールができていなかったり。日本人は長くお金の管理を人に任せるということをせずにきた文化がありますが、これには限界があるのではないかと思うようになりました。

     

    年金だけでは、老後を過ごせない時代。2000万円問題が、世間を震撼させました。社会保障額はどんどん増える中、ますます高齢者は急増していきます。しかもこれからは高度成長を経験した高齢者と違い、資産をさして持たないグループの増加です。

     

    滞納している高齢者と話をすると、解決策を見つけられず出口のない迷路に入り込んでしまった気になってしまうのです。

    次ページビジネス街に佇む「廃校になった小学校」のような家
    老後に住める家がない!

    老後に住める家がない!

    太田垣 章子

    ポプラ社

    今すぐ、「住活」を始めなさい!「住活」とは、自分のライフプランに合った「終の棲家」を得ることです。60代以降の自分の収入を確認して、最期まで払っていける家賃に合う住居を決めるのです。そのためには、さまざまな「断捨…

    人気記事ランキング

    • デイリー
    • 週間
    • 月間

    メルマガ会員登録者の
    ご案内

    メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

    メルマガ登録