写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターである家村均氏によるフィリピン株式レポート。今週は、フィリピンの資源大国という一面に注目していきます。

長期的に成長が期待できる「フィリピンの鉱山会社」

 

こういった金属に関連した鉱山会社は、長期的な成長ストーリーを描けるはずですので、ここからはフィリピンの鉱山会社を紹介します。

 

最初に「ニッケル・アジア(NIKL)」です。「住友金属鉱山」が26%出資している会社で、フィリピンの鉱山会社では唯一加工工場を有している会社で、その分利益率の高いビジネスを展開しています。社会のクリーンエネルギーへの移行に伴う電気自動車へのシフトやアメリカや中国でのインフラ巨大なインフラ投資、そしてフィリピンの「ビルド・ビルド・ビルド政策(交通インフラ整備計画)」などの追い風に乗って、長期的な成長を享受していくのではないでしょうか。

 

次にご紹介するのは、「フィレックス・マイニング社(PX)」です。マヌエル・ベレス・パンギリナン氏が率いる「MVPグループ」の会社であり、同グループには、インフラ建設・運営会社「メトロ・パシフィック・インベストメンツ・コーポレーション」や通信大手「PLDT」などがあります。また、香港に拠点を置くコングロマリットである「ファースト・パシフィック社」のグループ会社でもあります。「フィレックス・マイニング社(PX)」も非常に高い収益性を有するフィリピンで最大の金鉱山会社であり、銅も採掘しています。

 

次の鉱山会社はフィリピン最大の銅生産を誇る「アトラス社(AT)」です。この会社は全国的な書店を所有するラモス・ファミリーが過半数を所有していますが、フィリピン最大の企業である「SMグループ」も「アトラス社」の株式を20%所有していますので、投資に多大な資金が必要な鉱山会社としては、資金力の裏付けがある会社です。

 

2020年ベースのPERは、「NIKL」が18.7倍、「PX」が19.8倍、「AT」が195.2倍です。「AT」は非常に高く、他の2社もフィリピンの平均PERより若干高めといったバリエーションです。2020年はコロナの影響で鉱山の操業率が低く、利益が少なかったため、高めの数字が出ているようです。

 

一方2021年は、上半期は3社とも3桁の大幅増益を記録していますので、PERも一桁台になってくると予想されています。これら3社の長期的な成長ストーリーを考えると、今仕込んでも良い銘柄ではないかと思います。

 

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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