(※写真はイメージです/PIXTA)

学生時代はもちろん、社会人になればさらに自分の身にのしかかってくるプレッシャーに様々な場面で遭遇することになります。ビジネスマンであれば大切な商談に失敗したらどうしよう、医師であれば難しい手術で失敗したらどうしよう、といったように、業界ごとにも多種多様なプレッシャーがありそうです。いずれの場合でも、これを乗り越えなければ成功はありません。ここでは、そうしたプレッシャーの跳ねのけ方について考えていきましょう。

一流アスリートも実践する心を強くする方法とは

そもそも、仕事上のプレッシャーとはどのようなものなのでしょうか。仕事上でのプレッシャーにはいくつか種類があり、第三者から成功を期待されることが精神的な抑圧になるケースや、その成功を願う思いが強く、自らを追い込んでしまうケースです。

 

共通していることは、自分を精神的に追い込んでいるという圧力で、これをどう捉えるかが乗り越える鍵となりそうです。

 

この圧力は、環境や職種ごとにケースは違うかもしれませんが、精神的な圧を受けていることに違いはありません。適度な圧力や緊張感というのは大切かもしれませんが、結果に自信が持てず不安感や恐れを感じているとマイナスに働くものです。

 

スポーツトレーニングやコーチングなどの世界では、成功した姿やそうした現実を頭の中でリアルに想像することで良い結果に繋げています。アスリートだけでなく、ピアニストや俳優、一流のビジネスパーソンなど様々な人が意識的、無意識的にこれを行っているそうです。

 

頭のなかで理想を思い描くだけで効果が出るのか、という疑問を抱きそうですが、筋肉を動かす想像をしたところ、関連する脳の回路が活性し筋肉が鍛えられたという研究もあるなど、私たちの脳と身体や行動は思っている以上に密接に結びついているようです。

成功した自分を脳内で視覚化し、自己肯定感を高める

成功した現実を頭の中で視覚化し、理想の現実を引き寄せるテクニックをビジュアライゼーションといいます。脳は「実際の経験」と「脳内でリアルに描いた経験」を区別することを苦手としており、頭の中で描いたイメージであっても鮮明かつ明確なものであれば実際の体験として受け取るといわれています。

 

ビジュアライゼーションはこの脳の仕組みを利用したもので、繰り返しトレーニングすることでパフォーマンスや自信を高め、精神的な緊張を抑えてくれるのです。

 

例えば、北京オリンピックの競泳で前人未到の8冠を達成したマイケル・フェルプス選手は、ビジュアライゼーションを非常に得意とし、徹底してトレーニングを行っていたそうです。結果、オリンピックという大きなプレッシャーがかかる舞台においても高いパフォーマンスを発揮し、歴史に残る偉業を達成することができました。

 

また、ビジュアライゼーションはセルフイメージの書き換えにも効果的です。「失敗したらどうしよう……」などのネガティブなイメージは捨てて、成功したときのイメージを積み重ねていけば、脳は騙されポジティブな心理状態に切り替わります。

 

頭のなかで想像したことであっても、自分自身に対する自信をつけ、自己肯定感を高めることができるのです。逆に失敗したときのことばかりを頭の中で視覚化してしまうと、身体や心が合わせようと働き、本番でも失敗した前提の力しか発揮できない状態になってしまうことでしょう。

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