部長・課長は「部下のメンタルヘルス」のために何ができるのか (※写真はイメージです/PIXTA)

近年、メンタル不調による休職・退職が深刻化しています。そこで厚生労働省は、各企業が従業員のメンタルヘルスケアを積極的に推進するよう「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を示し、計画的かつ継続的に行うべき対策の1つとして、部長・課長などの管理監督者に対して「ラインによるケア」を求めています。具体的な取り組み内容について見ていきましょう。

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職場環境の改善は、職場全体で取り組むことが重要

「ラインによるケア」は部長・課長などの管理監督者が、「いつもとは違う」部下の様子にいち早く気づき、相談を受けたり、職場の環境を改善したりする対応です。

 

職場環境の改善を実施するためには、職場全体で取り組むことが大切です。その際にも管理監督者は積極的に取り組まなければなりません。厚生労働省の「ラインによるケアとしての取組み内容」では、実際の環境改善は5つのステップで進めるのが良いといわれています。

 

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「職場の環境改善」のための現実的なステップ、5つ

【ステップ1:職場環境などの評価】

職場環境などの改善では、まず職場ごとのストレス要因の現状を知る必要があります。

 

管理監督者は日常的な観察を行うと同時に、産業保健スタッフによる職場巡視、労働者からのヒアリング結果なども参考にして現状の把握に努めます。また、ストレスチェック結果の集団ごとの分析結果から得られる「仕事のストレス判定図」では、ストレス調査により職場単位でのストレスの数値化が可能です。

 

【ステップ2:職場環境などのための組織づくり】

職場環境などの改善をするには、産業医や衛生管理者などの産業保健スタッフだけではなく、改善を実施する職場の責任者(上司)の理解と協力が欠かせません。そのためには職場環境などの評価結果を上司に伝え、改善への協力を依頼します。職場環境の改善に関する管理職向けの教育研修なども重要になります。

 

そして、改善を進めるための企画・推進を行うワーキンググループを組織します。メンバーは、産業保健スタッフと上司だけでなく人事・労務担当者が参加することが効果的なケースもあります。また、改善を効果的に進めるには、該当の職場の従業員から代表者を選んで参加してもらうのもいいでしょう。

 

【ステップ3:改善計画の立案】

ストレスチェック結果の集団ごとの分析結果や職場巡視の結果を基にして、職場の管理監督者や従業員の意見を聞いて、何がストレスの要因となっているか、可能性のある課題をリストアップします。

 

次に、リストアップした課題について関係者や従業員参加型のグループで議論を行い、改善計画を立案します。

 

【ステップ4:対策の実施】

計画ができあがったら、それに沿って対策を実行します。その後は、計画どおりに実行されているか、問題は起きていないかなど進捗状況を継続的に確認する必要があります。対策が途中で立ち消えにならないようにしなければなりません。なお、対策の実施状況や効果を発表する機会を設定しておくと、進捗管理が容易になることがあります

 

【ステップ5:改善の効果評価】

改善が完了した段階では、効果を評価します。その方法には2種類あります。プロセス評価とアウトカム評価です。

 

プロセスの評価では、対策が計画どおり実施されたかどうかを判定します。もし、計画どおりに実施されなかった場合には、何が問題であったかを具体的に考えます。

 

アウトカムの評価では、目的となる指標が改善したかどうかを判定します。たとえばストレス調査や健康診断の結果が対策の前後でどう変わったかを見る方法などがあります。一般的に職場環境の改善が疾病休職などの軽減に表れるには数年以上かかるので、効果の評価は急ぎ過ぎないことも重要です。

 

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「復帰した社員へのサポート」が職場全体に与える効果

ラインによるケアでは、職場に復帰した部下へのサポートも重要です。管理監督者の立場では、「復帰した以上は仕事で成果を出してほしい」と考えることは、当然です。しかし、しばらくの間、仕事を休んでいた従業員に病気になる前と同じ質と量の仕事を期待するのは難しいでしょう。

 

また、職場に復帰した従業員は、「自分はどう思われているのだろうか」、「うまく適応できるだろうか」、「病気がまた悪くなるのではないか」など、さまざまな心配をしています。そうした気持ちを受け止めることも、管理監督者の役割です。

 

また、復帰した従業員にとっても「上司が自分を分かってくれている」と感じることができれば、復帰後のストレスも軽減されます。それは、同じ職場で働く他の部下たちの緊張を和らげる効果もあります。

 

 

富田 崇由

セイルズ産業医事務所

 

 

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セイルズ産業医事務所 医師

1978年生まれ、愛知県名古屋市出身。

2003年3月、浜松医科大学卒業。
2003年4月、名古屋第一赤十字病院にて研修。
2005年4月、同病院救命センタースタッフとして地域医療災害医療にも携わる。
2008年4月より複数の在宅クリニックにて在宅ホスピスに従事。
2014年11月、ナラティブクリニックみどり診療所開院(内科心療内科精神科)。
2016年4月、セイルズ産業医事務所開設。信念は「患者のストーリーに寄り添ってベストな治療方針を」。

2016年に産業医事務所を開設後は、会社を「小さなクリニック」にすべく小規模事業者にも産業医の必要性を訴えている。

著者紹介

連載なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか

※本連載は、富田崇由氏の著書『なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか』(幻冬舎MC)より一部を抜粋・再編集したものです。

なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか

なぜ小規模事業者こそ産業医が必要なのか

富田 崇由

幻冬舎メディアコンサルティング

小規模事業者が頭を悩ます問題――深刻化する人材不足、それに追い打ちをかける社員の体調不良やメンタル不調…。「社員の病気」は会社の経営を脅かす。 小規模事業者にとっては、社員の一人ひとりが貴重な戦力だ。そんなな…

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