(※写真はイメージです/PIXTA)

営業方針はまさかの「売るな」。ノルマも売り上げ目標もないというのに、大繁盛? 常識はずれを続けていると、東京のみならず、北海道や沖縄、地球の反対側のブラジルからもお客がやってくるようになったという。浅草かっぱ橋商店街、飯田屋の奇蹟の商売とは…。本連載は飯田結太氏の著書『浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟』(プレジデント社)を抜粋し、再編集したものです。

創業から100年以上続く“飯田屋の常識”

あっ、自己紹介が遅くなりました。

 

僕は飯田結太と申します。

 

東京都台東区西浅草にある「飯田屋」という小さな料理道具専門店の6代目です。

 

「みんなすでにほとんどのモノを持っているから、モノは売れない」

 

本当にそうなのでしょうか?

モノがあふれている時代だからこそ、チャンスに満ちあふれていると僕は思います。

 

「ノルマがないと、人は動かない」

 

いいえ、飯田屋では売上目標をなくしたら、売上も利益も上がりました。

 

「アマゾンに売上を奪われて、実店舗はなくなる」

 

とんでもない、アマゾンが大きくなるほどに、飯田屋では実店舗の売上が増えています。

 

さらに面白いことに、最近では実店舗の好調を背景に、飯田屋オンラインショップの売上もうなぎのぼりに増えてきました。

 

実店舗で飯田屋のオリジナル商品が話題になったことで、ネットでも支持を広げるようになってきたのです。

 

時代が変わり、今までの常識はどんどん変わっていきました。

 

これからますます、今までの常識は通用しなくなっていくでしょう。

 

常識は時代によっていとも簡単に変わるのです。

 

でも、変わらない常識があります。

 

それは「大切なことを大切にする」というものです。

 

拍子抜けするほどシンプルで、「そんなの聞いたことないよ」と言われそうです。

 

その人は正しい。

 

だって、これは創業から100年以上続く“飯田屋の常識”だからです。

 

このシンプルな常識を大切にして、飯田屋は小さいながらも愛され続けてきました。

 

実はこれ、僕が長年大切にできなかった常識でもあるのです。

 

そのため一時期は、一緒に働く仲間も、お客様も、家族すら僕から離れていきました。

 

その後、僕の人生を変えてくれた“神様”と出会い、その大切さに気づきます。

 

藁にもすがる思いで仕事に、いえ、人生そのものに取り入れてみました。

 

すると、僕の人生のすべてが驚くほど好転していったのです。

 

本連載では、僕が飯田屋で大切にし、実践していることを余すところなく紹介します。

 

その中には、業種や地域特性を超えて使えるものがたくさんあるはずです。

 

家業を継いだものの、そこに将来性を感じられない後継者のあなた。

 

価格競争に翻弄され、売上・利益をいつも気に病んでいるあなた。

 

従業員が定着してくれなくて、いつも人材不足に苦しんでいるあなた。

 

「立地が悪い」「売れる商品がない」と、不振の原因をほかに求めて嘆いているあなた。

 

かつては僕も、あなたたちと同じでした。

 

だからこそ、最後まで読んで実践していただけたら嬉しいです。
 

 

飯田 結太
飯田屋 6代目店主

 

 

浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟

浅草かっぱ橋商店街 リアル店舗の奇蹟

飯田 結太

プレジデント社

効率度外視の「売らない」経営が廃業寸前の老舗を人気店に変えた。 ノルマなし。売上目標なし。営業方針はまさかの「売るな」──型破りの経営で店舗の売上は急拡大、ECサイトもアマゾンをしのぐ販売数を達成。 廃業の危機に…

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