「志望校の冠模試」以外の模試は、ほぼ無意味
受験が間近になってくると、模試を毎月のように受ける生徒が出てきます。
しかし、模試をそんなに頻度高く受ける必要があるでしょうか。大学の受験勉強で大事なのは、まず何よりも知識を増やし、その知識を使って思考力を高めることです。知識と知恵が大切なのですね。
模試をやみくもにいくら受けても、受けるだけでは成績は上がりません。模試は、結果が返却されるまでかなり間が空きますよね。その間、受けっぱなしで放置していたり、結果だけ見て一喜一憂したりするだけなら、受けないほうがいいでしょう。その時間、家で自分が苦手なところを分析して、勉強し直すほうが成績は上がります。
志望校の冠模試(東大模試や京大模試など)のように、自分にとって大切な模試は受けたほうがいいと思います。その大学の志望者の動向がわかりますし、その中での自分の現時点での位置がわかります。しかしそれ以外はあまりたくさん模試を受けてもほとんど意味はありません。ましてや模試対策などをしている生徒が難関大学に進めるはずがありません。
模試は言うなれば練習試合です。入試が公式戦。一番大事なのは普段の練習、つまり日々の勉強です。そこで知識と思考力を高めるのです。それに今はたくさんの教材が出ていますので、模試を受けなくてもだいたい自分が入試でどれぐらい点を取れるのか、受験生自身がわかるはずです。
模試は教員用の資料にはなりますが(過年度生徒との比較とか他校との比較とかいった意味で)、生徒たちにとってはほとんど意味がありません。判定のAとかBとかだって、冠模試ならば意義もありますが、それ以外の模試では正確性に疑念が残ります。
繰り返しますが、大切なことは知識と思考力を高めること。それには日々の勉強が何よりも重要です。そして日々勉強を続けるためには、体力と精神力が必要です。疲れている人はなかなか集中できないはずですからね。土曜日や日曜日に模試を受けに行って疲れて平日の勉強に悪影響が及ぶようでは意味がありません。