※画像はイメージです/PIXTA

争族、離婚トラブル、労働問題…弁護士事務所には今日も様々な相談が舞い込みます。本連載では、弁護士法人アズバーズ代表の櫻井俊宏氏が、実際に寄せられたトラブル事例を紹介し、具体的な対策を解説します。※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

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「話と違う!」解雇のはずが、従業員を丸め込み…

4.退職できないときはどうすればよい?

 

漫画や小説等で、退職届を叩きつけるシーンを見たことがある人も多いでしょう。実は退職自体は難しいことではなく、漫画のように退職届を出す行為が行われれば、2週間後には退職の効力が発生します(民法627条)。

 

効力が発生してしまえば、もう会社に行く必要はありません。そこまで働いていた分の給与を支払ってもらうこともできます。有給を消化し、その分の給与を受け取ることも可能です。

 

ただし、自ら辞職する場合は「自己都合退職」にあたるので、失業した期間、雇用保険により支給される失業給付金がもらえる期間も短くなり、金額も減少します。頭に入れておくことをおすすめします。

 

Aさんは、会社の代表取締役宛に内容証明郵便で退職届を送ればよいわけです。過激な方法をとりたくないのであれば、直属上司の会社用メールアドレスにメールを送っておくぐらいでも大丈夫でしょう。「退職代行」に頼らずとも、このような方法で退職することは可能です。

 

ブラック企業のなかには、従業員を辞めさせたいときに「解雇をする」といいながら従業員を丸め込んで、「合意退職」の書面にいつのまにか署名・押印をさせるケースもあります。

 

解雇というものは、本当は簡単に認められるものではありません。しかし合意退職の書面に一度署名・押印をしてしまうと、「解雇だ」と主張しても自ら退職を選んだことになってしまいます。解雇を無効のものとして争うことが極めて難しくなってしまうので、気をつけましょう。何か書面に署名・押印をするときは、一度弁護士等の第三者に見てもらってください。

 

5.終わりに

 

ブラック企業は、法律的知識の欠如や「経歴に傷がつくから簡単にはやめられない」という恐怖心につけ込みます。

 

まずは入社するまでが大事です。所属している人の顔色が悪くないか、会社の内装等の雰囲気はおかしくないか、ホームページはいいことばかり書いていないか等、あらゆるところに注意しましょう。また、前述のように、雇用条件通知書は出してもらって、内容をしっかりと確認してください。

 

 

櫻井 俊宏

弁護士法人アズバーズ代表

中央大学法実務カウンセル

 

 

 

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