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「ビジネス書の売れ筋」を見ると日本人の心境変化がわかる (※写真はイメージです/PIXTA)

近年、「働き方」について悩む日本人が増えています。実際に筆者は、ITの専門家として各国現地の組織で働いてきた経歴ゆえか、Twitter経由で見ず知らずの人から「働き方」や「働く意味」に関する質問をもらうようになったと語ります。なぜ、働き方について悩む日本人が増えたのでしょうか。過去の「ビジネス書の売れ筋」から、日本人の変化を見ていきましょう。※本記事は、谷本真由美氏の著書『日本人が知らない世界標準の働き方』(PHP研究所)より一部を抜粋・再編集したものです。

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就職氷河期は、2020年より「ノホホンとしていた」

過去のビジネス書のベストセラーを見ると、日本人が「仕事」を心配するように変遷してきた様子がはっきりとわかります。例えば、日本の景気が悪化して就職氷河期だった1997年のビジネス書ベストセラーを見てみましょう(図表1)。

 

トーハン調べ集計期間=1996年12月~1997年11月 http://www.tohan.jp/pdf/1997_best.pdf
[図表1]1997年年間ベストセラー【単行本・ビジネス書】 トーハン調べ集計期間=1996年12月~1997年11月
http://www.tohan.jp/pdf/1997_best.pdf

 

まず、堺屋太一氏の『「次」はこうなる』や、日下公人氏の『これからの10年』、日本経済新聞社編の『2020年からの警鐘(1・2)』といった、将来を予測し、世界の潮流を俯瞰(ふかん)する本がランキングに入っています。

 

今のベストセラーに比べると、まだ、将来に備えてなんとか頑張ろう、という気力がある人が多かったのかもしれません。こういう未来予測本に書いてあることは、今と比べてどうなのか、実証してみると面白いかもしれません。

 

仕事のノウハウを書いた本も、最近のベストセラーよりも包括的です。例えば、長谷川慶太郎氏の『情報力』は、効率的な情報管理の方法を伝える本です。2020年のベストセラー『人は話し方が9割』や『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる「繊細さん」の本』などに比べると、「今すぐどうにかしたい」という切羽詰まった感じがありません。

 

バブルが崩壊して10年ほど経っていましたが、この頃は、まだまだ日本経済は復活すると、ノホホンとしていた人が少なくなかったのでしょう。

世界情勢や経済が売れた…バブル崩壊時は意外と前向き

バブル崩壊直後、1990年のビジネス書ベストセラーを見ると、もっと面白いことがわかります(図表2)。

 

トーハン調べ集計期間=1996年12月~1997年11月 http://www.tohan.jp/pdf/1997_best.pdf
[図表2]1990年年間ベストセラー【単行本・ビジネス書】 トーハン調べ集計期間=1996年12月~1997年11月
http://www.tohan.jp/pdf/1997_best.pdf

 

1990年というのは、世界はまだソ連の崩壊や天安門事件の衝撃がリアルタイムで、日本ではバブル崩壊が始まった頃です。ビジネス書のランキングなのにもかかわらず、『日はまた沈む』『国際情報 Just Now』『1990’s 世界はこう動く』『1990年版 長谷川慶太郎の世界はこう変わる』『全予測90年代の世界』など、世界情勢の動きを予想する本がランクインしていることに驚かされます。

 

アルビン・トフラー氏の大ベストセラーである『パワーシフト(上・下)』もランクインしています。この書籍は、世界の権力が、物理的な物やお金から、知識へ移行していくと予測したものですが、今読むと、その予測が当たっていることに驚かされます。政治や歴史の流れをダイナミックにとらえた書籍が売れていたのです。

 

ベストセラーに、落合信彦氏の著作が2冊も入っていること、長谷川慶太郎氏や堺屋太一氏が入っていることにも注目すべきでしょう。当時は、耳当たりの良いことを言う人々ではなく、「世界的に活躍していそうな人」や「経済学や実務の世界で、実績がある人」がオピニオンリーダーだったのです。

 

このように、バブル崩壊時の売れ筋ビジネス書は、仕事術や自己啓発ばかりの今とは随分違います。このうち何冊かは、歴史や世界情勢の基本的な知識がなければ理解が難しく、文字数も多い書籍です。今のような大きな文字で、スカスカの内容のビジネス書と比べると、大人が読む本と、中学生が読む本程度の開きがあります。

公認情報システム監査人(CISA)

神奈川県生まれ。公認情報システム監査人(CISA)。シラキュース大学大学院国際関係論および情報管理学修士。ロビイスト、ITベンチャー、経営コンサルティングファーム、国連専門機関情報通信官、金融機関などを経て、情報通信サービスのコンサルティング業務に従事。専門はITガバナンス、サービスレベル管理、システム監査、オフショア開発及び運用管理、多国籍チームの管理、情報通信市場および規制調査。日本、イギリス、アメリカ、イタリアの現地組織での就労経験。現在はロンドン在住。ツイッター上では、May_Roma(めいろま)として舌鋒鋭いツイートで好評を博する。趣味はハードロック/ヘビーメタル鑑賞、漫画、料理。

著書に『キャリアポルノは人生の無駄だ』(朝日新聞出版)、『日本が世界一「貧しい」国である件について』(祥伝社)、『世界のニュースを日本人は何も知らない』(ワニブックス)、共著として『添削!日本人英語』(朝日出版社)などがある。

著者紹介

連載これからの時代を生き抜く知恵を伝授!日本人が知らない「世界標準の働き方」

日本人が知らない世界標準の働き方

日本人が知らない世界標準の働き方

谷本 真由美

PHP研究所

「働き方」にこれほど悩むのは日本人だけ⁉ 好評ロングセラー、『日本人の働き方の9割がヤバい件について』を大幅に加筆してアップデート! 日本、イギリス、アメリカ、イタリアの現地組織での就労経験を持つ著者が、海…

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