医師という職業は最上位の個人属性のひとつ
不動産運用が、医師の資産形成にとって最適である理由を2つ挙げましょう。それは、
1.レバレッジを効かせやすい
2.節税効果がある
ということなのです。節税効果を享受できるのは、高収入である医師の皆さんにしか当てはまらないことです。しかも不動産にしかできないものです。
そしてレバレッジが効くというのは、融資額の上限が大きいということです。これは医師という職業が弁護士などと並ぶ最上位の個人属性だからです。しかもこの最上位とその他の差は今後さらに開いていくでしょう。今後も一般的なサラリーマンの収入はあまり上がらないからです。
これから好景気に向かうと書きましたが、それは企業側だけのことです。収益を上げた企業は、経済のグローバル化によって今後ますます法人税の低い海外に拠点を移していきます。
日本の法人税率(法定実効税率)は、約36%と世界でもトップクラスに高い。一方でシンガポールや台湾など東南アジアは10%台。欧米諸国でも20%台後半です。政府は今後5年以内に6%程度引き下げると言っていますが、その程度では企業の日本離れは止められないでしょう。
このような中、企業は海外へ資本を投入し、市場開拓と同時に雇用も行います。現地のことは現地の人間に任せた方が効率はいいし、何より人件費が安いからです。
そこで取り残されるのが、日本のサラリーマンです。新聞やニュースなどでは「ボーナスが○%アップ」などと書かれていますが、それはあくまで一時的なボーナスで、固定給は変わっていません。すでに高い人件費の日本のサラリーマンに、これ以上の収入増は見込めないでしょう。
資産運用を成功させるカギは「レバレッジ効果」にあり
ある銀行員が「年収5000万円の外資系会社員と年収1500万円の医師なら、医師の方にお金を貸す」と言っていました。
また、筆者のクライアントの女医は、育休中にもかかわらず、一発回答で融資審査が通りました。しかも医師だからという理由で、サラリーマンなら絶対あり得ない金額を借りることができました。
信用力がある医師だったからこそ、このように数年先の年収、いわゆる「見込み年収」で融資を受けることが可能だったのです。
政府は景気対策のため、今後も金融緩和を継続するでしょう。すると金融機関にはお金が余っていきます。インフレが進む中、人口の大多数を占めるサラリーマンの収入は上がらず、リストラもあり得る。ならば少数でもお金持ちへ。その中でも将来の安定性が約束された医師、特に勤務医―といったロジックで金融機関は、今まで以上に医師へお金を貸したがるのです。
金融機関はたとえ現在の年収が少なくても、不動産運用のためならば、最上位の個人属性である医師に、より低金利でより多額の融資をしてくれます。
その上限額の目安は、年収の20倍前後。年収1500万円なら3億円です。一般的なサラリーマンなら10倍がいいところ。年収500万円ならば5000万円です。3億円あれば都心近くに20戸ほどの鉄筋コンクリート造マンションが買えます。家賃が月々10万円なら年間の家賃収入は2400万円です。
5000万円ならば、地方都市に8戸ほどの木造アパートといったところです。家賃が月々5万円なら年間の家賃収入は480万円。年収は3倍なのに家賃収入は5倍。レバレッジ効果は運用額が大きいほど有効に機能するのです。いかに医師が不動産運用に向いているかが分かります。
資産運用を成功させるためにもっとも重要なカギは、この「レバレッジ効果」です。レバレッジ=てこ。つまり少ない資産を元手に、大きな取引をすることです。
筆者は医師以外にも高所得者の知り合いが多数いますが、不動産運用をしないで10億円以上の資産を持っている人を知りません(オーナー社長が上場益を得るケースが一部でありますが、医療法人の上場は認められていません)。
確かに10億円以上の資産を持つ人の多くは、不動産運用以外にも株などの複数の収入源を持っています。しかし、彼らはこれらで稼いだお金を最終的に不動産購入の頭金へ回します。結局、安定的に億単位の収入を得る手段は不動産なのです。