いい施設の必須要素…「介護主任」の役割とは
介護職員のトップは介護主任(介護リーダー)とも呼ばれ、入居者への適切な介護サービスの提供に加えて、現場の調整役として施設で働く介護職員をまとめる役割を果たします。
その仕事内容は、大きく3つに分けられます。
第一は良質な介護サービスを入居者に提供できるよう、介護職員のマネジメントを行うことです。
第二は介護職員の教育、指導、育成です。
第三は、看護師や機能訓練指導員、生活相談員など他の職種のスタッフと利用者、家族との連絡・調整です。
ほかには、介護に関する研修の企画・開催、資料の作成、介護現場の労働環境の整備、緊急時の対応、介護記録の管理、ボランティア、介護実習生の受け入れ対応などの役目も担います。
介護主任になるために特別な資格は求められていませんが、厚生労働省の指針では、介護福祉士の資格をもち5年程度の実務経験を積んでいることが望ましいとされています。この指針を踏まえると、介護職員初任者研修や実務者研修だけではなく、介護福祉士の資格も備えていることがベターでしょう。
また、5年はともかく最低でも3年以上の経験があるほうが、現場の職員をスムーズに統括できるのは確かです。それから、介護主任には、介護現場の多様なニーズや状況に応じた対応能力も求められます。
具体的には、利用者のさまざまな身体的・心理的な状態を把握して、適切に対応する能力が必要です。さらには、介護職員に対する介護技術の指導・助言など人材育成に関しても大きな役割を担うため、リーダーシップやコミュニケーション能力も求められています。
上村 岩男
株式会社三英堂商事
代表取締役社長
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