マンションは供給過多!管理が悪いと淘汰されていく…
我が国のマンションのストック戸数(既存の分譲マンションで売りに出されている物件、つまり中古物件)は、国土交通省から平成30年度末で約654.7万戸になったことが報告されています。
国民の約1割がマンション住まいということです(図表参照)。
国土交通省から報告された『分譲マンションのストック戸数』のグラフでは年間約10万戸新築のマンションが供給されていることになります。要するに年間10万戸中古マンションが増えていることになります。
しかしながら、2006年から人口は減少し、さらに2015年から世帯数が減り始めています。
そのような中、マンションはどんどん増え続けその結果、マンションはすでに供給過多の状況です。
築年数の浅いマンションではまだ買い手はつくものの、築年数が経過し老朽化が進んだ建物、給水・排水管のメンテナンスがされていない管理の悪いマンションは買い手もつかず空室となっているケースも多くあります。
このようなマンションや管理に関する意識が低い居住者が多く住んでいるマンションは選別され、淘汰されてやがて消えていってしまいます。
選別、淘汰されるマンションといっても実感のわかない方も多いかと思います。
マンションの区分所有者がお亡くなりになると相続が発生します。一般的には親族関係にある人がマンションを相続します。
『マンションがもらえてラッキー!』となるはずですが、管理が悪く、相続しても修繕費用や管理の費用が多くかかり所有していても価値のないマンションや、利益を生まないマンションは引き継いだ本人が固定資産税や空室などで余計な悩みを抱えることになるので相続放棄されるケースが多くなっています。財産にならないマンションは持っていても仕方がないからです。