「人生100年時代」といわれています。定年後の避けては通れない課題は「お金」で、3000万円不足するなどといわれていますが、実際のところはピンとこない人も多いことでしょう。この大問題をどう解決すればいいのでしょうか。年金300万円、貯蓄5000万円の小川さんの事例をもとにシミュレーションしていきます。本連載は長尾義弘著『老後資金は貯めるな!』(河出書房新社)の一部を抜粋し、再編集したものです。

節税をしながら、65歳からの年金を増やせる

正直にいってしまえば、最初は損をします。ですが、こちらをご覧ください。

 

1万6340円÷1624円=約10

 

つまり、60歳から65歳まで保険料を払ったとすると、約10年後の75歳からは元が取れる計算になるのです。

 

平均寿命は男性81.41歳、女性87.45歳。平均寿命まで生きるとしたら、かなりお得になります。とくに、女性は有利ですね。

 

さらに、任意加入の保険料を一括で前納すれば割引があります。しかも、掛金は保険料控除になりますので、所得税・住民税が軽減されます。

 

すべてを加味すると、損益分岐点は10年よりぐっと下がります。

 

このように節税をしながら老後資金を貯めることができるiDeCoなのですが、60歳までで積立が終わってしまいます。60歳以降で、年金を少しでも増やしたい人は、この任意加入が有効になります。

 

国民年金が満額に満たない人で、年金をもう少し増やしたいと考えていたら、この制度はおすすめです。

 

とくに60歳で定年退職をして起業した人、自営業者、フリーランスの人などは、ぜひ任意加入を検討してください。節税をしながら、65歳からの年金受給額を増やすことができるという二重のメリットがあります。

 

ちなみに、筆者も任意加入をして、年金を増やしている一人です。

 

長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー
AFP
日本年金学会会員

 

 

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