都心か、地方か(資産性 vs. 収益性)
購入する物件について、よくみなさんが悩まれる「都心か地方か」「新築か中古か」といった疑問について解説していきます。まずは、収益物件を持つなら、都心か地方か、それぞれの特徴についてお話ししましょう。
●都心の物件は、資産性は高いが、物件価格が高く、利回りが低い
結論から言うと、都心の物件であれば、収益性は低く、利回りも低いのが特徴です。それがゆえに、相対的に割高となります。
メリットとして、アドレスに優位性があるため、物件価格が落ちにくいことです。もちろん、年数が経てば建物価値は落ちますが、一般的には資産価値は落ちにくいと言われており、資産性が高いと考えられます。
一方、デメリットとしては、利回りが低いため、収益性が弱いことです。都心の物件は高いため、比較的お金持ちの資産家が買う傾向にあります。
●地方の物件は安くて収益性が高いが、空室対策や出口戦略が肝になる
地方の物件を買うメリットは何かというと、収益性が高く、利回りが高いことです。また、価格帯が小さくなるため、購入しやすく、参入障壁が低くなります。「キャッシュフローはしっかり確保したい」「利回りが高く、収益性の高い物件がほしい」という人に、地方の物件は向いているでしょう。
一方、デメリットとしては、地方の物件ですから、長期間保有する際に、需要が少なく、特に新築は家賃が落ちやすい点が挙げられます(図表参照)。運営・出口戦略をよく考えてから購入することが大切です。
また、エリアによっては空室リスクが高いケースがあります。人口が減少していく地域なのかどうか、統計資料をよく見てから買う必要があります。また、地方であれば、それぞれの地域の管理会社に管理を任せるため、自分の目が届きにくいというデメリットもあります。都心と地方、それぞれにメリットとデメリットがあるため、どちらがいいかは、投資家の属性によって適正な物件が異なるので、信頼できる不動産会社からアドバイスを求めることが必要ですね。
一見、都心部のほうが投資として安全なイメージを持たれる方が多いのですが、収益が上がらなければ意味がありません。投資を始めて間もなく、これからキャッシュフローや実績を積み上げたいと考えるならば、地方の物件でキャッシュフローを積み、収益をしっかり上げる方法もいいでしょう。
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