今回は、リスクを軽減して利益を最大化する土地活用の方法と、飽和状態の賃貸マンション市場で成功するための方法を見ていきます。※本連載は、これまでに300棟以上の賃貸マンション等の建築・プロデュースの実績がある、西田芳明氏の書籍『土地活用の成功学』(クロスメデイア・パブリッシング)の中から一部を抜粋・再編集し、マンション黒字経営を実現するための「土地活用の成功学」をご紹介します。

資産・不動産投資・立地の側面から土地活用を考える

今回は、ご自身の土地で何が最適な土地活用か判定する方法を教えていきましょう。

 

「土地活用」には多額の資金を必要とするものも少なくありません。また、必ずリスクを伴います。それゆえ、リスクを極力減らし、利益を最大化する最適な活用方法を考えることが重要なのです。

 

何が最適かを判断するには、土地活用を「資産」「不動産投資」「立地の側面」の3つの側面から見るといいでしょう。

 

1.資産からみた側面

 

相続規模と目的から活用規模を決めます。相続対策の目的で賃貸マンションを建築するのは一見正しいように思えますが、必ずしもそうとは言い切れません。もともと相続税額がそれほど大きくないのであれば、わざわざ賃貸マンションを建てるより、リスクの小さい駐車場にした方がいい場合もあります。

 

その判断を下すには、相続税評価額の計算と相続税の試算が必要です。なお、資産面に関しては、税理士、不動産鑑定士、土地家屋調査士、弁護士、司法書士などのアドバイスが有効です。

 

2.不動産投資からみた側面

 

まずやらなければならないのは市場分析です。たとえば空室が出にくい賃貸マンションにするためには、その地域で最も市場性(商品価値)が高い物件として認知されればいいということになります。そうなるためには間取りや広さなどの諸条件をどうしたらいいのかを考えるのです。

 

また高い商品価値を提供できるのは、賃貸マンションだけとはかぎりません。高齢者住宅、駐車場、テナントなどの可能性も視野に入れるべきです。

 

市場分析ができたら、次は投資分析を行います。市場分析で、市場性が高いと思われたプランの収益性などを計算し、比較検討するのです。これによって投資対象となる商品形態やその規模が決まってきます。相続対策として土地活用を考える場合、資産面だけで建築規模を決めると途中で資金繰りが悪化するような事態に襲われることがままあります。

 

一方、不動産投資の面だけ見て投資商品を決めた場合は、肝心の相続税の節税目標に届かないということがよく起こります。そのようなことにならないようにするには、資産と不動産投資の両面を見て、バランスよく考えることが重要なのです。

 

3.立地から見た側面

 

土地に見合った活用をすることが大切です。失敗する土地活用は土地に見合っていない活用をしているケースも多いものです。たとえば、駅から遠いのにワンルームマンションを建てていたり、道路沿いではないのに、ロードサイド店舗にしたりなど、家賃収入を得たいがために無理をした土地活用をすることは土地活用を失敗させる大きな原因となります。

一定層にとって魅力的な賃貸マンションを目指す

そして、賃貸マンションやアパート経営を成功させるには、運営力よりも、企画力が必要です。なぜなら、賃貸マンションは建てればいくらでも入居者が集まる時代ではないからです。わが国では人口減少と少子高齢化が急速に進む一方で、マンションの供給戸数は一貫して過剰状態が続いています。つまり、賃貸マンションは今、飽和状態となっているのです。

 

そんな中でいまさら個性もこだわりもない平均的な物件を建築しても、もう十分間に合っていると市場からそっぽを向かれてしまいます。これからは、そこに住みたいと入居者の方が選んでくれるマンションやアパートでなければ成功は難しいのです。

 

さらに言えば、入居者にスペースを貸しているのではなく、新しい暮らし方を提案しているのだと発想を転換する必要があります。つまり、マンション経営を成功させるためには企画力が何より大事なのです。

 

そして、企画を成功させるために大事なことは、市場調査にて、そのエリアの需要と供給のギャップを見つけ、その結果を踏まえて想定する入居者層を決めることです。その際大事なのは、自分のマンションにはこんな人に住んで欲しいというオーナー様のイメージです。

 

そして、誰にでも住みやすい万人向けのつくりのほうがいいと考えがちですが、そんな何の個性もないマンションはあまり人気がありません。それよりも一定層にとって魅力的という方が確実に部屋は埋ります。

 

最近ですと、女性専用マンション、ペット共生マンション、防犯マンション、無添加マンションなどカテゴリーをはっきり打ち出した「力のある物件」を建て差別化を図るオーナー様も増えています。

 

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本連載は、2014年12月1日刊行の書籍『土地活用の成功学』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

土地活用の成功学

土地活用の成功学

西田 芳明

クロスメディア・パブリッシング

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