耳毛、耳垢が原因?…耳の聞こえが悪いと認知機能低下の危険も

認知症の父親は加齢に伴い耳の聞こえが悪くなってきたという。テレビの音は大音量となり、隣近所に迷惑がかかっているという。さらに困るのが普段の父娘の会話だという。ついには100円のホワイトボードで筆談も開始した結果とは…。連載「見つめてひらめく介護のかたち『楽しむ介護』実践日誌」の著者の黒川玲子さんが認知症の父を在宅で介護する日々を現場報告する連載特別編をお届けします。

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耳の聞こえが悪くなると認知症が進行する?

加齢に伴い耳の聞こえが悪くなるのは仕方がないようだが、わが家のじーじも耳が遠い。

 

テレビの音量は47(私たちは31)。窓を閉めていても家の外には音が漏れているほどなので、窓を開けることが多くなるこれからの季節はご近所に迷惑をかけることとなる。

 

そこで、持ち運びができる手元スピーカーなるものを購入しようかと相談したところ間髪入れずに「いらん!」と拒否された。じーじは気に入らないものは絶対に使わない主義なので、購入を断念した。

 

コロナ対策のマスクからじーじの「鼻」は出ている。写真提供=黒川玲子
コロナ対策のマスクからじーじの「鼻」は出ている。写真提供=黒川玲子

という訳で、今年もご近所へ手土産を持参し、「しばらく、テレビの音でご迷惑をおかけします」と言うはめに。ついでに、暖かくなると一人外出をする危険性が「大」になるので「一人で歩いていたら呼び止めて(確保ともいう)くださいね」とお願いして回ったのである。

 

ちなみに、ご近所へのお願いの効果は絶大で、これまでも何回か、裏の関所で確保されている。ご近所はありがたい存在なのである。

 

テレビの音も困るが、もっと困るのは普段の会話である。認知機能の低下とも関係があるのかもしれないが、ここ最近、じーじの耳は前より遠くなっている気がする。

 

この間は、

 

「じーじ、マスクをするときは鼻を隠しましょう」

「そうだなあ~。庭の花が満開だね~」

「庭の花じゃなくて、じーじのお鼻」

「じーじの花っていうのがあるのか? 咲いているのか??? 聞いたことないぞ?」

 

花というキーワードは聞こえているようだが、そのほかは聞こえていないらしい。おまけに、花と言うキーワードから勝手に話をしだすものだから、私にとってはスムーズなコミュニケーションが成り立たない。

 

と、毎日こんな風なものなので、私のストレスはたまる一方だ。そこでなにかいい手はないかと、ガクガクと入れ歯を鳴らしながら夕飯を食べているじーじを見てひらめいた。

 

じーじの耳が遠いのは、大量に耳からはみ出している耳毛に違いない!

 

2月の寒い日に散髪に行ったものだから、しばらく頭が寒くて困った経験をしたじーじは、すっかり散髪に行かなくなった。そのせいもあってかれこれ3か月間、耳毛が伸び放題になっていたのだ。

医療福祉接遇インストラクター
東京都福祉サービス評価推進機構評価者

埼玉県生まれ。博報堂勤務を経て、埼玉県内の介護事業会社勤務。医療福祉接遇インストラクター、東京都福祉サービス評価推進機構評価者。2001年より成長期の大手介護事業会社において、広告宣伝室室長として、社外向けの広報誌の作成、入居者促進業務に携わる。
2015年、株式会社ケー・アール・プランニング設立。編集プロダクションとして介護・福祉を専門とした雑誌の編集を行う傍ら、接遇マナーインストラクターとして、介護付有料老人ホームやデイサービス等で介護の現場に即した研修を行っている。

著者紹介

連載見つめてひらめく介護のかたち「楽しむ介護」実践日誌

認知星人じーじ「楽しむ介護」実践日誌

認知星人じーじ「楽しむ介護」実践日誌

黒川 玲子

海竜社

わけのわからない行動や言葉を発する前に必ず、じーっと一点を見据えていることを発見! その姿は、どこか遠い星と交信しているように見えた。その日以来私は、認知症の周辺症状が現れた時のじーじを 「認知症のスイッチが入っ…

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