耳の聞こえが悪くなると認知症が進行する?
加齢に伴い耳の聞こえが悪くなるのは仕方がないようだが、わが家のじーじも耳が遠い。
テレビの音量は47(私たちは31)。窓を閉めていても家の外には音が漏れているほどなので、窓を開けることが多くなるこれからの季節はご近所に迷惑をかけることとなる。
そこで、持ち運びができる手元スピーカーなるものを購入しようかと相談したところ間髪入れずに「いらん!」と拒否された。じーじは気に入らないものは絶対に使わない主義なので、購入を断念した。
という訳で、今年もご近所へ手土産を持参し、「しばらく、テレビの音でご迷惑をおかけします」と言うはめに。ついでに、暖かくなると一人外出をする危険性が「大」になるので「一人で歩いていたら呼び止めて(確保ともいう)くださいね」とお願いして回ったのである。
ちなみに、ご近所へのお願いの効果は絶大で、これまでも何回か、裏の関所で確保されている。ご近所はありがたい存在なのである。
テレビの音も困るが、もっと困るのは普段の会話である。認知機能の低下とも関係があるのかもしれないが、ここ最近、じーじの耳は前より遠くなっている気がする。
この間は、
「じーじ、マスクをするときは鼻を隠しましょう」
「そうだなあ~。庭の花が満開だね~」
「庭の花じゃなくて、じーじのお鼻」
「じーじの花っていうのがあるのか? 咲いているのか??? 聞いたことないぞ?」
花というキーワードは聞こえているようだが、そのほかは聞こえていないらしい。おまけに、花と言うキーワードから勝手に話をしだすものだから、私にとってはスムーズなコミュニケーションが成り立たない。
と、毎日こんな風なものなので、私のストレスはたまる一方だ。そこでなにかいい手はないかと、ガクガクと入れ歯を鳴らしながら夕飯を食べているじーじを見てひらめいた。
じーじの耳が遠いのは、大量に耳からはみ出している耳毛に違いない!
2月の寒い日に散髪に行ったものだから、しばらく頭が寒くて困った経験をしたじーじは、すっかり散髪に行かなくなった。そのせいもあってかれこれ3か月間、耳毛が伸び放題になっていたのだ。