介護施設選びで「入居する前に」やっておきたいこと
さらにもし可能であれば、見学だけでなく、是非、体験入居も試みてください。体験入居とは、一定期間、例えば3日間から一週間程度宿泊しながら、施設での生活を実際に体験してみることです。
施設はそれぞれ個性や特徴、運営方針に差異があり、Aさんには合致したとしても、Bさんにはあわないということがあり得ます。
そうした個人的なあう、あわないの感覚は、実際に施設を利用してみなければ分からないところがあります。
入居候補先をいくつかに絞り込み、それぞれの施設に体験入居してみることで、「どの施設が自分にとってベストなのか」をより的確に判断することが可能となるはずです。体験入居の有無や利用可能日数、費用などについては施設に問い合わせれば、詳しく教えてもらえるでしょう。
「開設年月日」をチェックする理由
それから、施設の基本事項を確認するときに、意外と見落としがちなのが開設年月日です。入居者の立場からすれば、施設の設備等は新しければ新しいほど好ましく思えるかもしれません。例えば施設がオープンしたのが半年前であれば、ピカピカの新築で確かに見栄えはいいでしょう。
しかし、働いているスタッフは施設長も含めてその施設ではまだ半年の経験しかありません。そのため、施設運営に関して完璧とはいえないところもあるかもしれません。
逆に、開設から10年、15年、20年と長い年月を経ているということは、施設運営に関してそれだけ経験値と運営ノウハウを積んでいることを意味するはずです。介護職員も十分なトレーニングを受けているでしょうから、そうした観点からはむしろ安心できるといえるでしょう。
もちろん開設期間が長いから無条件にいいとは限らないので、前述した体験入居などを通じてしっかりと中身を確認する必要はありますが、施設を選ぶ一応の目安としてはそのような判断ができます。
上村 岩男
株式会社三英堂商事
代表取締役社長
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