家賃を「半年以上滞納」することになった恐ろしい原因
どちらに転ぶにしても、滞納状態の入居者は何とかしなければなりません。せっかく物件まで来たので、2階に住む入居者を訪問してみました。
カンカンカンと足音が鳴る階段を上がると、奥の部屋が滞納している男の子の部屋です。今どきインターホンもありません。ドアをノックしたら、隣の人が反応しちゃうんじゃないかと心配になりながら、部屋の中からの反応を待ちました。
「はい……」
日曜日の昼下がり、若い男性はこの古い木造アパートにいました。中から出てきたのは、純朴そうな目をしたまだ幼さの残る男性でした。
「家賃のことで大家さんから依頼されて来ました。少しお話しできますか?」
せっかく会えたので、場所を変えようと私たちは駅前のカフェで話をすることにしました。男性の名前は西山了くん。どうやら今は仕事をしていないようです。第一印象のままの、誠実な語り口でいろいろ話してくれました。
****************************************************************
僕が鬱病になるなんて、思ってもなかったです。どちらかと言うと、年齢の割には、けっこう稼いでたんですよ。年収も400万円ほどありました。だから僅かだけど実家に仕送りもしてました。親ももともと裕福ではないので。
仕事はITです。18歳で四国から東京の専門学校に通って、その時から今のアパートで。もっと新しい部屋に引っ越そうと思うこともあったけど、1階におばあちゃんがいるこの部屋が落ち着いたから。
でもそれなのに家賃払えてなくてすみません。コロナが騒がれ出した頃から、仕事がすごく忙しくなったんです。もともと夜も遅かったけど、仕事量が半端なくて。世の中が急にリモートワークとか騒がれるようになったでしょう? 社長は俺らの時代がきたって、ばんばん仕事とって来るんですよ。
とにかく忙しくて、休みなんて取れる状態じゃなかったんです。でも一方で、連日コロナ感染者の報道があるじゃないですか。なんか僕、怖くなっちゃって。社長はコロナなんて風邪だって。体調悪くても、気合だって。
これじゃコロナに感染しても、仕事休める雰囲気じゃないなって。だから妙に神経質になっちゃって。電車乗るのも怖くなっちゃったんですよ。もともとリモートワークとかもしていたから、自宅で仕事するようになって。
そうしたら朝のニュースとか観ちゃうんですよ。感染者数がどんどん増えて行って。どんな風になるのかも分からないし。志村けんさんが亡くなったじゃないですか。もう怖くて、怖くて。
****************************************************************
そして気がついたら仕事ができる状況ではなく、会社も解雇されてしまったということでした。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
注目のセミナー情報
【税金】11月27日(水)開催
~来年の手取り収入を増やす方法~
「富裕層を熟知した税理士」が考案する
2025年に向けて今やるべき『節税』×『資産形成』
【海外不動産】11月27日(水)開催
10年間「年10%」の利回り保証
Wyndham最上位クラス「DOLCE」第一期募集開始!