昨今、メディアなどで取り上げられるようになった、起業と会社の売却を繰り返す「連続起業家」。M&AアドバイザリーサービスだけでなくM&A後の統合作業や組織再編、事業再生などのサービスを提供する株式会社すばる代表取締役で公認会計士の牧田彰俊氏が「連続起業家」になりやすい人について解説します。

自営業者からビジネスオーナーという黄金ルート

ロバート・キヨサキ氏も『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』の中で、資産家になるためには必ずしもB(ビジネスオーナー)やI(投資家)になる必要はなく、E(従業員)やS(自営業者)でもそれは可能だと述べています。

 

しかし、学歴エリートのコースから外れた人や、組織内での管理された命令系統の中で働くことが苦手な人は、EやSで成功して資産を築く道は狭まります。

 

そのため、そういった境遇であり、かつ成功への意志をもつ人は、おのずとBを目指す意識が強くなるのかもしれません。最も、いきなりBになれることは、通常はありません。

 

たいていの場合、Sからスタートして、どこかの段階で、それをBあるいはIに転換させます。分かりやすく言えば、自分がいなくても回っていき、利益を上げられる会社をつくるということです。それがある程度できたとき、M&Aイグジットが成立する条件が整います。

 

つまり、SからBになることが、連続起業家になれる条件だともいえます。最も、M&Aイグジットして新規に事業を起ち上げれば、普通はまたSからスタートです。つまり、連続起業とは『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』のSとBとを行ったり来たりしながら、資産を増やしていくことだといえるでしょう。

 

一方、BからのM&Aイグジットで、多額の現金を得たあと、Sとして連続起業をするのではなく、エンジェル投資家、つまりIになる人もいます。投資と起業とは異なるので、ここではIになる人のことは詳しく説明しませんが、実際にはそういう人も決して少なくありません。

 

「これからは自分で働くよりも、お金に働いてもらおう」というわけです。また、イグジットで得られた資金のうち、一部分を次の起業資金に当てながら、一部分を投資するといったBとIのハイブリッドタイプの起業家もいます。

 

いずれにしても、『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』の考え方は、なにを目標として起業するのかを考えるうえで、大いに参考になります。

 

※プライバシーに配慮し、実際の体験談と変えている部分があります。

 

 

牧田 彰俊

株式会社すばる

代表取締役

 

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