米国以外の企業にも投資できる金融商品「ADR」もある
アメリカの市場にはADR(America Depositary Receipt:米国預託証書)という金融商品があります。
アメリカ国外の外国企業(日本企業も含む)、あるいはアメリカ企業の外国法人子会社などが発行する有価証券に対する米ドル建て預かり証書です※3。アメリカ企業の有価証券でも、また株式でもありません。
※3 ADRを発行するには厳しい上場審査があるため、大手の優良企業に限られます。日本企業も数十社が上場していますが、トヨタ自動車やソニー、武田薬品工業といった著名企業です。
ADRの価格は、本国の市場の価格に連動しますが、需給バランスによって本国の株価とかい離するケースもあります。
ADRの仕組みは下記のとおりです。
ADRのメリットとして、本国が海外の投資家に市場をオープンにしていない場合でも、その国の上場企業に投資できることにあります。
たとえばインドの上場企業の個別銘柄を日本の個人投資家が購入することは今のところ不可能ですが、ADRを通じてなら投資することは可能です。
配当や株式分割なども受け取ることができます(ただし議決権はありません)。つまり、ADRを買うことで、当該企業の実質的な株主になることができるというわけです。
なお日本の証券会社で買い付けできるADRは証券会社ごとに異なります。お目当ての会社があるなら、事前に確認してみるといいでしょう。
安恒 理
オフィスミックスナッツ代表
現代ビジネス兵法研究会
※本記事は特定の銘柄の取引を推奨するものではありません。また、売買による損失について、執筆者、出版社は一切その責を負いません。投資はご自分の判断でお願いします。
2025年2月8日(土)開催!1日限りのリアルイベント
「THE GOLD ONLINE フェス 2025 @東京国際フォーラム」
来場登録受付中>>
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】