定年後のライフイベントの予測と見極めを!
定年退職してもすぐに再就職する予定なら、ゆったりライフを送れるのはもう少し先の話になります。
けれど、リタイアしたあとは仕事に追われる日々から解放され、自由な時間を過ごすことができます。あれもやりたい、これも挑戦してみたいと、さまざまな計画を思い描いているのではないでしょうか。
ここで、定年後に起こるライフイベントを書き出してみましょう。ただし、やりたいことだけではなく、やるべきことも加えます。たとえば、築年数が経った家は大規模な改修が必要かもしれません。こういったものも大事なライフイベントです。
ライフイベントの一例はというと…。
●住宅のリフォーム
●家の住み替え
●子どもの結婚
●出産
●旅行
●レジャー
●車の買い替え
●親の介護
さらに、それぞれ金額を書き込みます。こうすると、計画がいきなり現実味を帯びてきたのではありませんか。やりたいことが満載でも、老後資金を使い切っては元も子もありません。
退職金というまとまった金額を手にしたせいで気が大きくなり、無駄遣いをしてしまったケースは少なからずあります。
孫かわいさに老後資金を使って教育資金贈与をした揚げ句、自分たちの生活が苦しくなったという話も聞きました。
何をするにもお金がかかり、手持ちのお金は無尽蔵ではないのです。あれもこれもと無計画に手を出していたら、大事な老後資金が底をついてしまいます。
ライフイベントを考える作業は、自分にできる範囲を見極めることにつながります。項目と金額を見比べて、何度も見直しが必要かもしれません。そのなかから優先順位が高い項目を残していきましょう。
長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー、AFP
中島 典子
税理士、社会保険労務士、CFP