「面白そう」と思えるところをピックアップして伝える
ゲームですら細かく分類していけば膨大になるので、お子さんの将来では果てしなく広がっていくことでしょう。ただ、これらゲームをつくっているスタッフすべてがその経験者ではありません。それでもゲームのジャンルが狭まらないのは、「やってほしい」ゲームへの愛情を持って経験者からも受け入れられる良質な商品につなげているからです。
つまり、「やってほしい」ことに対しての経験や手法はあまり関係なく、受け入れてもらうための工夫が最後まで行われたのかどうかが大事だと考えます。
では、なぜ制作側はこれをつくろうと思ったのでしょうか? 売れそうだから? それもありますが、最初から狙い通りというわけにはいきません。実際に「面白い」という確信を持つ前に、それをつくったら「面白そう」だと考えたからです。
と同様に、親御さんが「やってほしい」〇×もまた、「やってほしい」と考えるにつながった動機が「面白そう」につながっているはずです。それが勉強であるなら、勉強の先にある成果や結果に対しての「面白そう」があったと思われますが、どうでしょうか?
娯楽であるゲームにしても、「面白い」という確信を工夫もなく押しつけるのではなく、「面白そう」と思えるところを最大限にピックアップして提示していくことが大事な一歩になります。親御さんの「やってほしい」〇×も、その工夫次第でお子さんのやる気が大きく変わってくるはずです。
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菱沼 寛章
1973年1月27日生まれ。宮城県仙台市出身。仙台第二高等学校卒業、明治大学理工学部電気電子工学科卒業。大学卒業後、スクウェア(現 株式会社スクウェア・エニックス)入社。ファイナルファンタジー、キングダムハーツなどの制作に関わり、2010年 任天堂株式会社に中途入社。スーパーマリオシリーズ、3タイトルなどに関わり、2019年までの22年間、ゲームプランナー業務に従事。現在もフリーランスで継続中。
【関わった主なゲーム】
ファイナルファンタジーⅧ、X、X―2、XⅢ
キングダムハーツ
進め!キノピオ隊長
スーパーマリオ3Dランド、3Dワールド 、スーパーマリオオデッセイ
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