勉強するより、期待をもたせることが大切
決して勉強をさせてはいけないということではありませんが、「勉強」の中身を親が知らないまま無理強いをさせると、あらぬ方向に行ってしまう可能性もあるからです。
「学力」は、決して「記憶力」や「知識」ではありません。大人は、どうしても「見える部分」しか見ませんから、「知識」がある子どもが「学力」がある子どもだと思いがちです。3歳で「あいうえお」が読めたり、「かけ算の九九」をそらんじていたりすると、「うちの子、天才かも」と思ってしまうかもしれません。
しかし、本当の学力とは「思考力」があることです。知識があっても、思考力を養うことはできません。それどころか、知識で思考力をカバーしようとすると、必ず無理が出てきます。
中学受験くらいまでなら、知識でカバーもできるかもしれませんが、高校受験や大学受験を突破することはできないでしょう。
・「勉強って、楽しそう!」がもっとも大切
前置きが長くなりましたが、ここでは小学校入学前に子どもに身につけさせたいことについてお伝えします。それは、「勉強って、楽しそう!」と、子ども自身が思えることです。
拍子抜けするくらい簡単なことに思えますが、現実には幼稚園時代から、「勉強はイヤ! 勉強ってタイヘン!」と思っている幼児は多いのです。お母さんが熱心すぎて、大量のプリントをやらせたり、幼児塾に無理矢理通わせたりしている場合です。
もちろん、自分から進んでプリントをしたり、喜んで塾に通ったりしている場合はそれでいいのです。しかし、子どもが本当に喜んで自分から勉強しているかどうかは、なかなかわかるものではありません。子どもは「親を喜ばせる」ことが喜びだからです。
自分が楽しいかどうかよりも、お母さんが喜んでくれるかどうかのほうが優先される場合も多いのです。それならば、幼稚園や保育園の間は、「勉強に期待をもたせる」ことに重点を置きましょう。
「小学校に行って勉強したら、楽しいよ」「小学校で勉強できるなんて、いいなぁ~」そんな言葉かけをするだけでも、子どもは「学校」に対してプラスのイメージをもちます。
ぐにゃぐにゃの線(字らしきもの)を書いたとき、「すてきな字が書けたね。小学校に行ったら、もっとたくさん字が書けるようになるよ。よかったね」と言ってあげるだけで、子どもは「勉強」に対して期待をするでしょう。
そうやって、「勉強に対しての期待」を高めてあげておくと、子どもも「小学校に入学して勉強している自分」に対して明るいイメージをもつでしょう。
私も小学校入学前に、英語の筆記体に憧れてぐにゃぐにゃの線をノートに書き殴っていたら、父に、「ほ~、英語も書けるのか! すごいのぉ」と感心されて、本当の英語が早く書けるようになりたいと、学校へ行くことが楽しみでなりませんでした。
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