「アナログ時計」を読めるようにしよう
家の中にアナログ時計はいくつあるでしょうか。デジタルのほうが正確で分かりやすいからと、アナログの時計は置いていない家もあるかもしれません。しかし、学校や公園、公共施設などに設置されているのは、ほとんどがアナログ時計です。
そうした場所でも時間を意識するためには、ある程度、アナログの時計の見方が分かっている必要があります。何時何分という正確な時刻は就学前に理解できなくても構いません。しかし、年長の年齢になったら長針と短針の区別がつき、「長い針が6のところに行ったら出発ね」といった指示が、伝わる程度にしていきましょう。
アナログ時計を読むのが難しい場合には、残り時間を可視化できる「タイムタイマー」を用意してください。最大60分のタイマーで、残り時間が色の面積で表され、一目瞭然で判断できるようになっています。時間が常に一定で流れていることを大人は当たり前に思っていますが、時間が流れるという概念を子どもは理解できていません。
ですから、ご飯を食べているときも、テレビを観ているときも、お風呂に入っているときも、時間が一定に絶え間なく過ぎていくことに気づかせるために、タイムタイマーを利用するのです。最初は親のほうから「あと30分でお片付けを始めてね」と声を掛け、子どもに30分のタイマーをかけさせます。
親に「もう時間よ!」と注意されると「あとちょっとだけ……」と甘える子どもも、自らセットしたタイマーの「ピピッ」という音には即座に反応できる場合が多いようです。ある程度、時間の感覚が分かってきたら、今度は、「ベッドに入るまでにはあと60分。歯を磨く時間を考えて、遊ぶのをやめる時間を自分で決めてね」と、60分タイマーをかけさせます。
最初からうまくは行きませんが、タイマーが鳴る時間に就寝準備が整ったら、「歯磨きに5分かけたから、55分遊べたね」「今、8時25分。1時間で寝る準備ができたね」と、時間の流れを意識して行動できたことを褒めてあげてください。
日常生活で時間を意識するようになると、時間管理能力が自然と身につくだけでなく、一定の時間、集中し続ける力も備わっていきます。
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