「大宮」に家を買った30代会社員…「月13万円」の返済に後悔

埼玉県さいたま市「大宮」。毎年恒例の『住みたい街ランキング』（関東版）で、上位にランクインする人気の街に、分譲一戸建てを購入した30代後半の男性。100㎡ほどの4LDKに家族4人暮らし（専業主婦の妻、2人の子ども）。元々住んでいたのは、駅周辺の賃貸マンション。都内に比べて家賃水準は格段に安く、このまま賃貸暮らしでも良いと思っていたが、育ち盛りの2人の子どもは何かと騒がしく、一戸建てのほうが周囲を気にしなくてもいいだろうと購入を決めたという。

■「大宮」周辺の賃貸相場
1K・1Dk　5.82万円
1LDK　6.68万円
2LDK　9.54万円
3LDK　11.58万円
出所：宅地建物取引業協会4月22日調べ

家からバスを利用すること15分で「大宮」駅に到着。普段は車通勤なので、駅を利用することはないが、「大宮」は新幹線（東北新幹線、山形新幹線、秋田新幹線、北海道新幹線、上越新幹線、北陸新幹線）、JR在来線（京浜東北線、宇都宮線、高崎線、埼京線、川越線）、東武野田線（東武アーバンパークライン）、埼玉新都市交通ニューシャトルが乗り入れる、全国的にみても有数の巨大ターミナル駅。どこにいくにも交通至便なのがポイントだ。

駅には、駅ビルの「ルミネ大宮店」のほか、エキナカの商業施設「エキュート大宮」があり、街に出ることなく買い物がすんでしまうほどの充実ぶり。駅の東口と西口は、まったくといっていいほど、雰囲気が異なる。

自宅のある東口は、旧中山道の宿場、大宮宿を期限とする市街地。以前は、長崎屋、十字屋、西武百貨店など、多くの大型商業施設が点在していたが、近年は続々と閉店。残るのは「高島屋大宮店」くらいで空き地も目立つ。それでも金融機関の支店が多く集まる街の中心街であることは変わらず、「一番街商店街」「大宮銀座通り商店街」「栄町商栄会」など、商店街が縦横に走り、路地めぐりが楽しい一画も残っている。

また再開発計画も多数あり、なかでも「大宮駅東口大門町2丁目中地区再開発ビル」は高さ100m弱のビルを有する大規模な開発で、「さいたま市民会館おおみや」が移転してきたり、低層階は商業フロアになっていたりと、期待が高まっている。

一方、再開発により整備された区画が広がる西口エリアには、「そごう大宮店」や「大宮マルイ」、「東急ハンズ大宮店」、複合商業ビル「大宮アルシェ」など、大型の商業施設が並ぶ。

再開発はまだ進行中で、総合コンベンション施設の「ソニックシティ」の裏手では、14階建てと28階建ての商業施設と住宅からなる複合施設が2022年に完成予定。さらにその隣のエリアでは、タワーマンションの計画も。

このように埼玉県随一の繁華街を有しながらも、駅徒歩15分ほどで閑静な住宅街が広がるエリアも。抜群の生活利便性、交通利便性を考えたら、バス便15分、3980万円の分譲一戸建ては、お得な買い物だったと振り返る。ローン返済は20年。定年前の完済を目指している。

大宮駅東口／PIXTA